2010-04-23

1Q84 Book3

近くの本屋に立ち寄ったら、その表に村上春樹の1Q84 Book3のポスターが貼ってあって、そこに手書きで「品切れ 入荷未定」と書いてあった。確かBook3は初版出荷と同時に増刷したとニュースで見た記憶がある。この人気は凄まじい。

Book3から読み始める読者は少ないだろうから、この時点で1と2をすでに読んで3を待ってた読者が多数いたということだろう。読者構成がすごく気になる。

2010-04-15

ひさびさに武道館へ

キャロル・キング&ジェームス・テイラーのコンサートが日本武道館であった。客層は思った通り、僕と同年代かあるいは上の世代が中心。周りには、ブリーフケースを抱えた会社帰りのサラリーマンが多かった。そうした多くの人たちは昔音楽をやってたのかもしれない。意外にリズム感やノリがいい。

演奏曲は、ほとんどが60年代から70年代の曲。懐かしい。こうしたコンサートが好ましいのは、全体的に音楽をじっくり楽しみたい客が多いこと。だから、すぐに立ち上がったりする迷惑な客が少ない。先月行ったジャクソン・ブラウン&シェリル・クロウのコンサートも似た印象だった。こちらはこの3月末で長年のホール営業を閉じた新宿の東京厚生年金会館だった。そのあとには、大手家電量販店が出店することが決まっている。文化イベントの拠点がまたひとつ無くなった。

2010-04-14

新ゼミ生歓迎会

昨日は今学期2回目のゼミ。終わった後は新ゼミ生の歓迎会が大学の近くの店であった。新ゼミ生は、昨年9月に入学した学生たち。台湾やタイ、中国(上海)からの留学生たちだ。これから勉強を頑張って。

これまで新入生たちは、4月入学生は9月に、また9月入学生は翌年の4月にゼミに配属になっていた。2年間しかない修士課程なのに時間がもったいない。なので、この4月入学生たちからは、ゼミへの配属が早くなった。

2010-04-12

鯉のぼりが泳ぐ

週末、クルマで田舎を走っていたら鯉のぼりを見つけた。ずいぶんと気が早いなあと思いつつ、13匹の鯉のぼりが風にたなびく姿にしばし見とれてしまった。男の子がたくさんいる家なのかもしれない。

2010-04-11

日本経済新聞「経済教室」

4月9日付けの日経朝刊「経済教室」欄に執筆する機会があった。テーマは、インターナル・マーケティング。企業は、市場(顧客)に向けてマーケティングを実施する前に、社内に向けたマーケティングを行わなければならない。

インターナル・マーケティングの顧客は社員であり、対象とする商品は仕事だ。このアプローチの目的は、社員に仕事を喜んで買ってもらい、買い続けてもらう点にある。結果、社内の至る所に共鳴関係ができあがり、付加価値に優れた製品やサービスが市場に提供され、最終顧客の満足を獲得することができる。

マーケティングを専門部署にのみ委ねることで、市場対応が適切になされていない企業が多い。技術はあるのに企業がビジネスで負ける理由の一つだ。

記事が掲載された日、懐かしい友人や知り合いからたくさんの連絡が寄せられた。あらためて全国版の新聞の影響力を実感。


2010-04-05

花見の風景

多摩川沿いを散歩。ガス橋近くになると一挙に花見客が増える。土手を挟んで川と反対側が花見のスポットになっている。桜もいいが、川を見てた方がずっと気分がいい気もするのだけど。

2010-03-30

豊島美術館


7月から瀬戸内海の7つの島を結んで、瀬戸内国際芸術祭という催しが行われる。

その一つの豊島(てしま)では、美しい棚田をバックに美術館が建設されている。建物には柱を一切使わない特殊な工法を採用している。中の空間に相当するだけの土を盛り上げ、その上にコンクリートを流し、その後、なかの土を撤去して展示空間を作る。

工事にあたっている鹿島建設の関係者曰く「100階建てのビルを造る方がずっとラク」とのこと。

2010-03-15

税の申告で会社名について考えた

本日やっと確定申告の手続きを終えた。2月から先週まで海外出張していたため、作業が締切ぎりぎりになった。まあいつものことではあるが。

日本のサラリーマンのほとんどは税金が源泉徴収されたままで、自分が国や自治体にいくら税を払っているのかあまり考えたことがないはずである。

考える機会を与えられていないからというのが原因だ。確定申告の書類作成をすると、納税者としての意識が一気に上がる。確かに多少手間はかかるが難しいことではないし、そうした効果のためだけでもなるべく多くの国民が自ら税金の申告をするようにした方がいい。

ところで、申告書類を作成しているとき、はっと思うことがあった。「ジョインベスト証券」という証券会社名を打ち込んでスペースキーを押したところ、とんでもない変換文字が出てきた。

野村證券系のこの会社は、昨年、突然社名をジョインベスト証券から野村ジョイに変更した。ああ、なるほどと、その理由の一端が分かった。それにしても、大切な社名を決める時にもっとも基本的なチェックすら出来ていなかったとは。

2010-03-12

テレビの画面サイズについて

ソニーが今年の6月に3Dテレビを発売すると発表したという記事を読んだ。パナソニックやサムソン電子などは、すでにそれぞれの計画を発表している。

ところで、ソニーが今回、国内で発売するモデルの画面サイズは、40型、46型、52型、60型の4機種とある。が、僕には大きさのイメージがまったく湧かない。この型とはインチのことで、画面の対角寸法を指していることは知っているのだけど。

日本人で40インチとか、46インチとか言われてその長さがピンとくる人は一般的じゃないはず。しかも、テレビはモデルによって縦横比が異なる。従来型のブラウン管テレビは4:3だが、ワイドテレビは16:9。また液晶やプラズマテレビはまた微妙に異なっている。

ちなみに、僕は自分がいつも見ているテレビが「何型」か知らない。テレビ本体にはそんな数字は書いてないし、なんせ10年以上前に買ったテレビのこと。だから、40型とか言われても、それが自分がいつも見ているテレビより大きいのかどうかも分からない。

もっと日本人に分かりやすい、直感的な基準を作れないだろうか。たとえば、日本人なら誰でも知っている郵便はがきを単位に表現したら親切かもしれない。はがき何枚分かといわれれば、僕たちには何となく面積のイメージが湧いてくる。

はがきの縦と横の寸法は、148ミリx 100ミリ。面積は148 平方センチ。例えば16:9比の60型テレビの画面サイズは、ほぼ67P。つまり、郵便はがき67枚分の画面サイズ。PはPostcardのこと。どうだろう。

2010-03-03

The Howthorne Bridge


これが北米で最も歴史がある昇開橋のホーソーン橋。大型の船が河を通るとき、その一部分が垂直に上下する。古めかしくも、重厚な面影である。

2010-03-02

nook

Lloyd Centerにあるバーンズ・アンド・ノーブルを覗いたら、電子ブックの nook がカスタマー・サービスのところに展示してあった。

事前予約での価格は256ドル。The World's Most Advanced eBook Rearder というのがそのポジショニングらしい。ディスプレイの下の部分に本や雑誌のカラー画像(表紙)が映るからだろうか。ただ、ということは、タイトル数ではアマゾンの kindle に劣っているのだろうなあと推測できてしまうのはどうなんだろう。

The Steel Bridge


昨日(現地時間で日曜日)は天気が良かったので、ポートランドのダウンタウン南東端にあるホテルから、ウィラメット川沿いに北へ散歩。橋を4つ分ほど越えてLloyd Districtという所まで行ったのだが、4つめの橋が歴史を感じさせる重厚な橋だった。その名もThe Steel Bridgeという簡潔な名で、1912年に建造されている。

昇開橋(Vertical Lift Bridge:真ん中部分が船の通行に際して垂直方向に昇降する)としては、北米で2番目に古い橋らしい。ちなみに一番古い昇開橋は、昨日最初に越えたThe Hawthorne Bridgeだそうだ。

また、この橋は2階建て構造で、下の部分には鉄道が走り、その脇を自転車や歩行者が通れるようになっている。上の部分はMAXと呼ばれるポートランド市内を走る路面電車と自動車用である。その意味で、世界で最もマルチ・モーダルな橋の一つとしても知られているらしい。

2010-02-24

ポートランドの桜


現在滞在しているオレゴン州ポートランドは、北緯46度あたりにある。日本では北海道の稚内ほどの位置だ。
 
でも、ウィラメット川近くの公園ではもう桜が咲いているのを見かけた。暖流の関係で比較的暖かいらしい。ただ、それにしても例年より早いみたい。


 

2010-02-23

Sony Reader

ポートランド市内の本屋Bordersをのぞいたら、ソニーの電子ブックReaderが展示されていた。199.99ドルと299.99ドルの2つのモデルで、どちらもアマゾンのキンドル同様にe inkを用いている。高い方は画面サイズが大きく、またタッチパネル方式になっている。どちらも操作性はなかなかいい感じだ。

2010-02-18

米国でのトヨタをめぐる報道、広告

先週末から米国オレゴン州ポートランドに滞在している。きれいに整った、静かな街である。あまりにきちんとし過ぎていて、物足りないくらいだ。

こちらへ来てから毎日、新聞で目にする記事がトヨタのリコール関連の記事である。最近はニュース報道というより、自動車産業の専門家や一般ユーザーのコメントをいろいろ掲載している。新しいニュースはなくても、トヨタ関連の記事を載せたいという新聞社の意図があるのかもしれない。

そうしたメディアでの切れることのない扱いに対応するかのように、トヨタの広告も大量に目にするようになった。例えば以下のようなテレビCMである。
http://www.toyota.com/recall/videos/commitment-commercial.html

今朝のUSA TODAY紙にもトヨタの「おわび広告」が載っていた。そしてページをふたつめくると今度はGMの広告が。GMのテレインという車種は、コンスーマーダイジェスト誌のテストによって品質がお墨付きだというコピーが添えてある。よくやるなあ、という印象。

こちらでも、今回の加熱し続けるトヨタ叩きは、GMの破綻への腹いせとのコメントも聞く。実際のところは知らないが、GMの株の60%を米政府が持っている状態では、そうした見方がそろそろ出てくるのも分かる気がする。

2010-01-20

銀行のマーケティング戦略


今週の「顧客関係性マネジメント論」は、元新生銀行マーケティング部部長の福田さんが来てくれて、銀行のビジネス(とくにリテール)にいかにマーケティングの新風を吹き込んだかについて語ってくれた。

話を聞いていて僕がまず感じたのは、もとLVMHにいた彼女をキャスティングした同行のマネジメントの判断の潔さである。選べる32色のキャッシュカードの導入など、銀行業界にどっぷり浸かった専門家には絶対にできなかった大胆勝つ緻密なマーケティング戦略を立案、実施した手腕は特筆される。

しかも彼女たちが実施したマーケティング活動のベースには、顧客や業界の種々のデータの分析が必ずあった。ロジックをきちんと磨いた上での跳躍。マーケターとして当たり前といえば当たり前だが、そうした当たり前のことを当たり前に行うのが、いかに難しいことか。

今回は、WBSの学生たちへの講演のため香港から一時帰国してくれた。感謝。

2010-01-18

御用達

知り合いから先日お菓子をいただいた。箱には「宮内庁御用達」とある。よく聞く文句であるが、その定義は調べてみるまで知らなかった。

宮内庁御用達制度の前身は、1891年に宮内省が産業振興のために設けた宮内省用達称標出願人取扱順序にもとづき許可した宮内省御用達であり、社会的な信用が条件とされた。その後、1935年に広告での不正などがあれば出入り禁止、許可期間は5年という改正がなされ、1949年の許可を最後に、ということは1954年に制度は消滅したのである。

1935年から54年の間に許可された御用達は83社。現在、自分で御用達を名乗るのは、旧制度時代に許可を受けたことがあるか、あるいは今も納入業者となっているところだが、自分たちから品を献上したり、数回収めただけでそう名乗っている店もあるという。現在では、宮内庁は御用達を公式には認めていない。

よく知られたところでは、醤油のキッコーマン、カステラの文明堂、お酢のマルカン酢、味付け海苔の山本山などがある。御用達は法的な根拠のないまったくの俗称である。自ら御用達を名乗るかどうかは、その経営者の姿勢次第。またそれを有り難がるかどうかも個人の価値観次第だろうが、日本人的メンタリティの一面を見る気がする。

2010-01-16

塑像


上海の人民公園の地下街で見つけた塑像作家。時間があったので、ひとつお願いした。

割り箸のような心木に色粘土をつけていき、ポイントを着色する。所要時間は20分くらいだったか。出来上がってくるに従い、通行人たちが足を止め、塑像の出来具合をのぞき込み、それからこちらの顔と見比べてニヤリ。2、30人くらいが周りに集まった。作り手もギャラリーが多いと気合いが入るみたいだ。でも出来上がりは見ての通り。あまり似ていない。

2010-01-15

黄浦公園は全面立ち入り不可



上海には、米ハーバード大学の上海校がある。そこへの出張中、打合せの入っていない時間を見つけて外灘(ワイタン)地区から人民公園あたりを歩く。

僕は外国ではどこでも時間がある限り歩く、歩く。そうした時の気分はNHKの「世界ふれあい街歩き」なのだが、どうもここではそうもいかない。なんせ埃がすごいのである。歩いていると目と喉が痛くなるくらい。

外灘地域はどこもかしこも工事中。上海万博に向けての整備なのだろうが、もう少し計画的に段階的にやればいいのにと思う。これも発展過程の避けられない一風景か。

2010-01-14

代官山

上海。ホテル近くのショッピングセンター。

タイ資本だという広大な建物である。なるほど確かに建物の入り口の左右に象の像があった。日本の店もユニクロや無印良品、吉野家などがテナントとして出店している。

4階以上はレストラン街。さまざまな料理がそろっているが、やはり中国料理の店が一番多い。そのなかで見つけた「代官山」という名の店。

かき氷(冬に?)やお汁粉など甘味メニューが中心の店。なぜ店名が代官山かは不明。直接訊ねたわけではないが、日本の資本による店ではなさそう。現地で売られている日本の雑誌などで紹介されている代官山が「おしゃれ」だから?

2010-01-13

上海での再会


火曜日の夕方、WBSを2006年3月に修了した黄さんがホテルまで来てくれた。4年ぶりの再会。

その後、浦東の上海料理店に奥さんの周さんも合流し、3人で食事。二人ともとても元気。仕事は忙しそう。プラニングなど自分の仕事はもちろん、日本人のボスと現地スタッフのつなぎ役を務めなければならない様子。クロスカルチュラルな環境の中での、中間管理職の大変さがうかがえた。二人とも頑張ってほしい。

2010-01-12

ハーバード上海リサーチセンター


昨年ハーバード大学が上海にオープンしたリサーチセンターでのワークショップに参加するため、この月曜日から上海に来ている。参加者は、世界中から集まったビジネススクールの先生たち。

施設は香港上海銀行ビルのひとつのフロアをすべて占め、ボストン本校と同じ教室に加えてグループスタディ用の部屋も十分備えられている。彼らの中国に向ける意欲をまざまざと見せつけられる感じがする。

2009-12-30

GAN HOSOYA

話題の「アバター」を観に行った。2時間半以上の映画を3D用の眼鏡を掛けて見るのはいささか疲れた。映像の作りは、そのスケール感、ディテールともに素晴らしい。設定も3Dらしく、よく練られている。観ながらもののけ姫やポカホンタスを連想していたのは僕だけだろうか。

映画の後、劇場の近くでPROGETTOという本屋(雑貨屋)を見つけ、そこで世界のグラフィックデザインシリーズ『細谷巌 GAN HOSOYA』を購入。ggg (ギンザ・グラフィック・ギャラリー)Books のコレクションである。以前、銀座7丁目にあるこの小さなギャラリーによく通っていた時期があった。

この本には懐かしい広告が収められている。でも懐かしいということは、古めかしいこととは別だ。彼のデザインの持つ力。コミュニケーションとしての強さと、端麗さには今も舌を巻く。

ゴリラの表情のアップの写真を使った「さようなら、人類。」というヘッドラインの意見広告。朝倉勇氏のコピーも読ませるが、それと相まって、いや多くの読者はその写真とデザインの尋常ではない雰囲気に「なんなんだこれは」と思い、思わずボディーコピーを読んだに違いない。

三船敏郎の「男は黙ってサッポロビール」は、三船敏郎が広告に出たから人の記憶に残ったのではない。その広告すべてが三船敏郎だったのだ。写真も、コピーも、デザインも、そしてビールも。秋山晶氏が本の冒頭で書いているが、筆文字のこのキャッチは東宝の映画のタイトルを書く書家が3m ほどの和紙に書いた書を複写し、一枚ずつ切り貼りして組んだものだという。「それは文字のデザインだが、書というイラストレーションをコラージュしたもののように見えた」というのも、うなずける。

新聞広告の不振が伝えられる。新聞自体の発行部数や閲読率の減少が主たる理由とされているが、そうした量的な変化だけでない、新聞広告の質の変化がもっと議論されてもいい。

もう15年くらい前になるが、細谷さんと一緒に仕事をした際にいただいた彼の作品集『イメージの翼』が研究室の書棚にあったのを思い出した。正月休み明けに、また手にとってみたい。

2009-12-28

タダは高くつくか

スケジュール管理とその記録のために7年間ほど使っていたロータス・オーガナイザーからgoogleカレンダーに移行して1年ほどになる。

予定の管理は紙で行っているので、デジタルで行う主たる目的は行動の「記録」である。人と会った日時や場所などを調べるとき、紙の手帳だと結構大変だが、デジタルだと瞬時に検索できる。

ところが、グーグル・カレンダーの検索機能がうまく働かない。ネット上で検索してみると、どうも数ヶ月前からおかしいらしい。多くのユーザーが問題の現状を書き込み、グーグルの対応を期待するとともに、その対抗の悪さ(対応のなさ)を嘆いている。検索機能が働くなって困った僕も同じ。

これが有料のソフトなら、ユーザー側の取る方策はあきらかだ。サポート・センターに電話をするか、メールを送って「至急対処せよ」と命ずることになる。ところでが、こいつ(google カレンダー)はタダときた。「何とかせよ」と顧客づらできないだけでなく、どこに連絡していいかすら分からない。困った。

以前のデータを含め、これまでの8年分の行動記録がこのアプリには記録されている。もし、なにかの拍子にサービスが停止されたら、どうしようかな。文句は言えても、タダなんだから強制力はない。古来、「タダほど高いモノはない」と言われるが、そうならないうちにデータのバックアップが肝心。

2009-12-21

三田村和彦氏の連載コラム

読売新聞広告局が発行している「読売ADリポートojo」という機関誌がある。いつの頃からか毎号送られてくるのだが、届くとまず目を通すのがその中に三田村和彦さんが書いているコラムである。

企業の広告担当者の目線で、広告のあり方や代理店など外部のベンダーとの付き合い方などを述べていて、実感に満ちている。彼は企業の元宣伝担当者。その職を離れてずいぶん経つはずだが、当時の体験や感じていたことを元にした論考は、本質を抉っている。

たまたま今手元にある号には「クリエイターつながり」というテーマで彼は書いている。「クリエイター」と呼ばれている(あるいは自分でそう呼んでいる)人たちの身内びいきの関係性とそれを習慣的に許している「業界」の不思議さを指摘し、根底では広告クリエイティブの本来の役割の復権を求めているように僕には読めた。

クリエイティブ・ディレクターという呼称を「耳慣れたけど、やっぱりなじめない」と感じるなど、その感覚は至極まともで共感する。

2009-12-17

忘年会

今年のゼミは今週の火曜日で終了。来春修了予定の人たちは修士論文の最終の仕上げに忙しいなか、ゼミ修了後に忘年会が開かれた。

場所は、早稲田から高田馬場の途中、住宅街のなかにポツンとあるピザ屋さん。無口だけど気が利く2人の女性が接客してくれる、ちょっと不思議な感じの店だった。途中からこの9月に修了したOBも参加し、賑やかな夜を過ごした。

2009-12-04

変異型クロイツフェルト・ヤコブ病と献血

駅前で日本赤十字社の献血活動に出くわした。多少時間があったので、献血をしようと申し出た。しかし、事前アンケートのようなものへの記入をした後、丁重に献血を断られてしまった。一人でも多くの献血協力者を求めているはずが、である。

説明を聞くと、1980年から1996年の間に英国で一泊でもしていた場合、その人は献血ができないということらしい。当時英国で騒がれていた狂牛病の感染への予防措置が目的だという。この病気、正式名称は変異型クロイツフェルト・ヤコブ病と呼ばれている。僕は1991年から1992年のあいだ英国に住んでいたので、このガイドラインに照らせば完全にアウトである。

狂牛病については、当時から潜伏期間はかなり長いと聞いていたが、20年近くたってこの病名に日本で出くわすとは夢にも思わなかった。お礼だというコーヒーのパック飲料と救急絆創膏のセットだけ受け取って、仕方なく立ち去った。

2009-12-03

「頼れる課長」

今月号の「図書」(岩波書店) に、作家の三浦しをんさんが「頼れる課長」というタイトルで国語辞典をネタにエッセイを書いている。

彼女が出版社の辞典編集部を訪ねた際に観察した編集部員の記述がいい。膨大な冊数の資料が蓄積され、想像を絶する校正刷りの山が築かれている部屋で、部員たちは「情熱的に、黙々と」仕事をしているというのだ。普通では相矛盾するこうした2つの表現も、実際に辞書の編集者たちに会ってみると、なんら不思議ではないらしい。

辞典や辞書は、今の僕たちの時間感覚からすると尋常ではないほどの長い時間をかけて紡ぎ出される。当然、それは長い時間をかけるだけではなく、まさに情熱を胸に秘めた編集者たちが黙々と取り組むことでやっと改訂版ができあがる。

最近の学生たちは、分からないことがあるとウィキペディアにあたる。膨大な数の用語や記事を収め、手軽で無料、ハイパーリンクで芋づる式に手繰っていけるなど、確かに有用性は高い。けれど、記事の内容は玉石混淆。そこでは、よい辞典・辞書が提供してくれる、プロの著者と編集者によって表現された簡潔にしてよく練られた的確な説明はあまり期待できないのではないか。

学生たちの書く日本語が、ちょっと気になっている。気になっている点の1つは、言葉の意味を正確に理解しないで使っていること。話し言葉と書き言葉の違いをきちんと理解していないところがあるのかもしれない。書くためには、正確に言葉の意味を分かっていなければならないし、そのためにはよい辞書をまめに引き覚えるしかない。ま、もちろん、電子辞書でもいいのだけれど。

2009-12-02

デルのダイレクトモデル

今週の「顧客関係性マネジメント論」は、元デルのマーケティング・ディレクターで、現在はローランド・ベルガー社パートナーの平井さんに来てもらい、所謂「デルモデル」に関して詳しく説明してもらうともに、デルがいかに顧客と「密接にくっついていた」かについて、当時のさまざまなエピソードをもとに話をしていただいた。

デルモデルの成功要因を簡単に言ってしまえば、それは商材であるパソコン、そのプロダクトライフサイクルを誰よりも正確に読み取ったところにある。
 
実際のところは、PCを直販で販売することのメリットに気付いたマイケル・デルの洞察力と実行力、そしてビジネスモデルを構築し、推進していく中での高度な分析的な能力だけでなく、多くの環境が「たまたま」追い風となって見方したところも多いように感じた。

しかし、そうした運のようなものを引き込むのもひとつの経営能力であることには違いない。

2009-11-21

恵比寿ガーデンプレイスで

今日は、恵比寿のウエスティンホテルで開催されたあるリサーチ会社のフォーラムに参加。

その後、恵比寿ガーデンシネマで映画を観たあと外に出ると、もうすっかり日は暮れていた。

ガーデンプレイスの中庭への階段を下りていくとまぶしい光が目に入り、何かと思うとそこにはバカラ社のクリスタル製のシャンデリアが展示してあった。否が応でも周囲のクリスマスへ向かう気分をかき立てていた。

2009-11-19

福利厚生のおすそわけ


浜松町にスマート・キャンプという名の施設がある。もともとはある製薬会社が社員のための福利厚生施設として作ったものらしい。現在は、一般の人にも公開し、ビジネスとして経営されている。

今回、そこのプラニングをしている友人の誘いで体験してみることになった。いくつかメニューがあるのだけれど、僕が受けた施術は90分のリフレクソロジー。リフレクソロジーというと例の足裏マッサージかと思っていたが、そこではアロマオイルを用いて肩から背中、腰あたりをゆったりとマッサージするというもの。

まず体調と体質を確認するための質問票に回答した後、好みのオイルの調合から「儀式」はスタートする。十数種類あるアロマオイルから自分の好みのものを調合してもらうのである。背中をさすってもらっていると、あまりの気持ちのよさについ寝入ってしまう。

その後は、同じ建物の1階にある「旬穀旬菜Cafe」で薬膳料理をいただく。選りすぐられた食材を用いた体にやさしいメニューである。落ち着いた、いい雰囲気のカフェだが、ランチタイム、しかも平日しかオープンしていないという。なんか、贅沢。

2009-11-18

最新PCをダウングレードする

勤務先の大学から新しいPCを配給するからねというメールが突然来て、それからしばらくして新型のノートPCが届いた。

実はこのPC、OSがウィンドウズVistaだという。で、届いたPCは一度も起動しないまま、大学のITセンターに持ち込んでXPにダウングレードしてくれるように依頼。どうも同じような考えの教員がたくさんいるようで、結局OSを入れ替えてもらうためにPCを2週間ほど預けることになった。

(僕にとっては)まったく不必要なアップグレードを重ねること自体、いい迷惑。メーカーはそろそろいい加減にして欲しいなあ。


2009-11-12

IBM自身のCRM

今週の「顧客関係性マネジメント論」(寄附講座)は、日本IBM執行役員の田崎さんにお越しいただき、「ibm.comのセールスイノベーションの実践」のタイトルで講演してもらった。

 

 

 

 

 

 

 



電話によるセールスセンターと対面営業を顧客視点でシームレスにつなぎ、ビジネスチャンスの発掘と最適な提案を実現していく同社の試みは10年以上前から始まり大きな成果を上げている。そして、今ではテレセールスが同社の売上の10%以上を占めるに至っているという。


組織営業の重要さはどこの企業も理解はしているが、その実現に骨を折っている。単なる理念だけでなく、トップ・マネジメントのリーダーシップから始まり、社内の制度、システム、人的資源の活用等が有機的につながり、補完し合って初めて継続的なチーム営業の仕組みが組織内に埋め込まれる。その成功モデルのひとつをクラス内で詳細に披露してもらった。

それにしても印象的だった話のひとつは、かつての汎用コンピュータ全盛の時代は、米国の本社から日本に割り当てられる限られた新型機の台数を巡って、購入希望企業がくじ引きをしていたという事実。これを「いい時代」と振り返るか、企業の危機への入り口だったと考えるかである。

2009-11-11

エコという言い訳

あるネット銀行から「取引残高報告書などの電子交付サービスのお知らせ」というのが郵送されてきた。 「・・・電子交付に切り替えることで、報告書などの整理保管が容易になり、また、紙(資源)の使用量の削減および郵送過程で輩出されるCO2の削減など、環境負荷の軽減にも貢献できます・・・」とある。

確かに理屈はそうだが、本音は印刷代や郵送料、その他のコストをなくすためなのは子供でも分かる。だいいち、どの位の環境貢献になるのかさっぱり分からない。エコを引き合いに出すのが「お約束」なのだろうが、違和感は確実にある。


そういえば、ある大手証券会社系のネット証券は、顧客に切り替えを促すのではなく、一方的に報告書の郵送を止めた。顧客が自分でその証券会社にアクセスし、IDやパスワードを記入して確認せよというわけだ。今回はそれに比べれば随分ましということか。

2009-11-05

『実践CRM』出版記念フォーラム開催














先週の木曜日、『実践CRM』(生産性出版)の出版を記念したフォーラムが、産学共同研究センターが入っているトッパンフォームズ本社(汐留)の1階大ホールで開催された。

僕が基調講演を行い、その後、同書の執筆仲間であるPwCコンサルタントの中本さんと百貨店松屋の所さんにそれぞれ執筆内容をもとに講演をしてもらった。

2009-11-02

「技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか」

知人が本を送ってくれた。『技術で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか』の書名が示すとおり、日本は技術力には今だ優れているのに世界的なシェアを獲得するような製品を育てられないのはなぜか、という多くの人が疑問に感じていることが分かりやすく整理されている。

著者はこの本の中で、日本企業は研究開発戦略、知財戦略、事業戦略の3点を一体的に実施することが重要だと指摘している。

世界を席巻したiPodと製品の技術面では優位と言われながら市場で負けたウォークマンの対比は、ビジネススクールでは古典的ともいえるケースになっているが、そうした例は近年枚挙にいとまがない。でもこうしたケースは、日本企業に限った話ではない。先日、韓国の現代自動車が日本市場から撤退することを決定したとのニュースを目にした。いまでは世界第5位の自動車メーカーが、日本市場では手も足も出なかったのはなぜか。

製造されたクルマの性能や品質が劣っているわけではないことは、JDパワーズの調査レポートなどが証明している。問題はデザインか、価格か、ディーラーサポートか。理由はそれぞれ挙げることができるが、一言で言えば「どうも好かない」という消極的な日本人消費者の気持ちが最大の理由ではないかという気がする。

モノが売れるのにはワケがあるようで、ないような。簡単にそのワケが分かれば、どの企業もが大成功する。しかし、それはあり得ない。そこが顧客行動の厄介なところ。マーケティングが科学とアートを行ったり来たりしている所以である。

2009-10-30

日経東京本社新社屋

日経新聞の教育事業本部を訪ねた。そのついでに、というか、こちらの方が主目的なのだが、新社屋を見学させてもらう。ただし、編集のフロアは立ち入ることができないということでパス。確か、しばらく前に広告局の社員によるインサイダー取引という不祥事があった。そうした事件の再発を防ぐという意図もあるのだろう。

社員食堂でお昼をご馳走になったが、皇居が実によく見える。こんなに近くから、また上から皇居を眺めたのは初めて。当日の快晴もあって、緑が目にしみた。

2009-10-28

「顧客関係性マネジメント論」第4回

CRM論の第4回目は、ルディー和子さんに来ていただいて「顧客関係性マネジメント再考」というテーマで講演してもらった。彼女は、ダイレクト・マーケティング分野での日本のパイオニアの一人。豊かな経験と、確かな理論を持った数少ない日本での専門家である。

CRMの考え方の本質といったものを、歴史的に振り返りながら詳しく説明してくれた。時間がもっとあれば良かったのだが、90分があっという間に過ぎてしまい、突っ込んだ討論をする時間的余裕がなかったのが残念。

2009-10-26

本のカバーにカバーは必要か

日本人は本を大切にしすぎかもしれない。物を大切に扱うことには、もちろん賛成。でも、程度を考えた方がいい。

先日、ある書店でのこと。店内で探していた本を見つけ、それらを見つけレジへ。僕の前では30代の男性客が文庫本コミックを3冊購入しようとしていた。書店の女性が、彼にカバーは要りますかと尋ね、その男性客は「はい」と応えた。店員は、文庫版コミック3冊に丁寧に書店の名前が印刷されたカバーを取り付け、それらを紙袋に入れて渡した。

どこの書店でも行われていることだろうが、後ろからそれを眺めていてふと思った。なぜそれが必要なのかと。買った本を大切に扱いたいからか、それとも他人の目から隠すためか。レジ作業はそれだけ時間がかかり、他の客が待つことになる。

日本の本のほとんどは最初からカバーが付けられている。カバーが二重に付けられている本もある。それなのに、さらに書店がカバーを付ける。僕は書店でカバーを付けてもらったことがない。理由は単純。不要だし、手間をかけたくないから。それに、本についているカバーはそれ自体が鑑賞の対象になるものもあるのに、それを隠すことはない。多くの場合は、カバーはさっさと捨てて、なるべくすっきりさせる。

書店では、レジに客がいないとき、店員の方がカバーを折っている。それも、本のサイズに合わせていくつもの種類を。好きでやっている店員さんはいないだろう。

紙資源の無駄でもある。カバーが欲しいお客からは別途料金を取るといい。

2009-10-25

AmazonKindle

Amazon.comからキンドルが届いた。実物は写真で見ていたより、ちょっとちゃちな感じか。でも機能はまずまず。ダウンロードできるのは英語のコンテンツだけだが、いずれ日本語の書籍や雑誌、新聞も否応なく対応するようになるだろう。

 

3Gに自動的に接続されていて、回線料無料でコンテンツをすばやくダウンロードできる。でもその代わりに、コンテンツの料金はアメリカでのものより割高になっている。通信料が加味されているということだろう。

帰宅途中の車中で新聞(The New York Times)をダウンロードし、そのまま読んだり、あるいはイヤホンで読みあげソフトを用いてニュースを聞く。使い勝手は悪くない。ただ、画面の移り変わりがいささか不自然。このあたりは、zinioを見習って欲しいところ。

画面サイズはやはりキンドルDXのものが欲しい気がするが、日本での販売は今はキンドル2だけなので、しばらくこれを使ってみるしかない。

キンドルは基本的には電子書籍リーダーだが、ブラウザが載ればメールのやり取りやウェブにアクセスできる。白黒のディスプレイも早晩カラーになるだろう。有機ELを用いて折りたたんだり、丸めて持ち運ぶこともできるようになるだろう。

将来は、子供たちが教科書と一緒にランドセルに入れて、毎日学校に通うにようになるだろう。先生たちはプリントを印刷する代わりに、電子ファイルで一斉に生徒たちに送信する。そして、教室ではサブ教材として利用されるようになるのではないか。それ以外にもいろんな新しい用途が考えられる。

日本の新聞の配信は、現時点ではもともと電子版の毎日デイリーニュースだけだが、いずれ他の一般紙もコンテンツの販売を開始するはず。結果、新聞の宅配はキンドルの登場によって確実に減ることになるだろう。

2009-10-22

Sony United Showroom

受付で迎えられて中に入ると、いきなり200インチx4面の高精細ディスプレイが現れる。

昨日、僕たちのゼミは品川ソニーシティ内のソニー・ユナイテッド・ショールームを訪問した。

主にソニーの産業用の最先端商材を紹介するためのショールームだ。われわれ一同の関心をもっとも引いたのが、放送局用のカメラ。1秒90コマで撮影するハイスピードカメラなど、それらのカメラの映し出す画質のすばらしさに驚嘆。ここまで映すか。ズームアップすれば、それこそ被写体の髪の毛一本、皺一つまでくっきり映る。タレントやキャスター泣かせだ。

来年度に売り出す予定の3Dテレビと劇場用3D施設のデモも見せてもらった。コンテンツ次第だが、2Dに慣れた目には確かにおもしろい。しかし、3Dを楽しむためには専用のメガネが必要。

僕にとってテレビは見るともなく見るもの。新聞などに目を通しながら見るもの。専用のメガネをかける習慣はおそらく持たないだろうな。そこが最大の課題かもしれない。

2009-10-21

顧客深耕によるCRM

昨日の「顧客関係性マネジメント論」は、PwCの中本さんに来ていただいて、顧客深耕によるリテンションマネジメントのテーマで話をしてもらった。

やはり有効なCRM政策の基本には、しっかりとしたセグメンテーション(分析力)と、それをもとにした組織的展開力(実行力)が不可欠だと痛感。ちょっと気になったのは、一連のそうした作業を統括管理するアカウント・マネジャーをどう育成するのかという点である。

最初はコンサルティング会社などの手を借りて、CRMの発想と手法、システムを組織に組み込み、プロジェクトをスタートすることができたとしても、いずれは自社内で回していかなければならない。そのとき、そのために必要なマーケティング・マインドと分析力、リーダーシップを兼ね備えた人材がいるかどうかがカギになる。人の育成が欠かせない所以である。

2009-10-17

車中コーヒー禁止令

仕事の帰り、たいていは山手線から途中で私鉄に乗り換える。

熱いコーヒーが旨い季節になった。そのせいか、電車にスターバックスなどのカップを手に乗り込んでくる人が増えた。本人はこれからの帰宅途中、コーヒーでも啜りながら時間をやり過ごしたいのだろう。

だが僕はそうした連中がいると、いささかビクッとする。もし電車が揺れた拍子に、周りの人に熱いコーヒーをかけたらどうするのかと考えてしまうからだ。

電車の中で缶ビールやコップ酒を呑んで酔っぱらっているおじさんもどうかと思うが、個人的にはそうした連中はあまり気にならない。しかし、電車で座席に座っている時、自分の目の前に立っている若い女性にコーヒーカップを片手に携帯メールなどやられた分には、気が気じゃない。

マナーの問題なのだろうが、電鉄会社がなんらかの注意を呼びかけてもいいかもしれない。

2009-10-16

マックを買った

アップルストアでマックを買ってきた。

思い起こしてみると、初めてコンピュータを買ったのは1989年のことだから、ちょうど20年前。Macintosh Plusという最高にかわいいモデルだった。外付けの20MB(GBではなく)のHDDとプリンターを一緒に買って60万円以上したはず。でも、その後、仕事の場がウインドウズだったために、自宅でもそれを使うことになって十数年。

久しぶりに買ったマックは、当時のものとはまったく違うが、でも同じ。遥か昔の同級生にあったような感じとでもいおうか。やはりマックは、マック。そこが凄い。

そもそも、なぜ今マックを買ったのか。一つの理由は、昔からマイクロソフトがどうも好きではないこと。そして、昨年読んだ本のなかの一冊『最後の授業』で、著者(講演者)であるランディ・パウシュがマックに改宗したと語っていたことだ。その最後の授業は本に付いているDVDで観ることができるし、またYouTubeでも公開されている。http://www.youtube.com/watch?v=nrFMRuB2lbA

なぜ彼が「改宗」したのか、その理由について彼は語ってはいない。が、たぶん、彼も本当はマックの方が好きなのに、周りとの関係(ネットワーク外部性)でウインドウズをしかたなく使い続けていたんじゃないかな。

2009-10-15

顧客関係性マネジメント論 第2回

 

 

 

 

昨日は「顧客関係性マネジメント論」の第2回目の授業。元アクセンチュア株式会社パートナーの杉井さんに「これからの企業に求められるCRM戦略」のテーマで、アクセンチュア流の顧客評価の考え方を中心に話をしてもらった。この講座は寄附講座として開講されていて、毎回各分野の専門家に来てもらい、CRMについてそれぞれ語ってもらうという趣向である。

杉井さんが説明された、企業から見た顧客の貢献度評価の方法は、とても合理的で分かりやすい手法だった。しかし一方で、収益貢献度の低い顧客グループを良くも悪くも排除することにつながるアプローチに、学生たちからは異論もいくつか出てきた。単純に収益という数値評価だけで顧客の扱いをドラスティックに変えてよいのだろうかという問題提起だ。

どちらの見方が完全に正しいというものではない。そもそも、状況適応的に個別の現実に即して適切な顧客との関わり合い方を実現するのがCRMであり、それについて考えるのがこの講座の目的でもある。これからますます面白くなりそうである。

2009-10-08

今学期初めてのゼミ

10月7日は、秋学期初めてのゼミ。

いつもの活動の後、小一時間ほどのブレイクを取り、その後仕事帰りに早稲田に寄ってくれた9月修了生の猪狩くんが、在学生たちに「修士論文作成にあたって」と題したプレゼンをしてくれた。

学生が修士論文の研究を進めていく上で有益な彼なりの様々な工夫や経験談は、在学生たちに新鮮だったに違いない。われわれ教員が学生に研究はこうしろ、ああしろと言うより、自分たちの知っている先輩が体験を熱く語ってくれるのが、彼らには一番の動機づけになるうようだ。

終わりに、みんなで記念写真をパチリ。この写真の中に5カ国のメンバーがいる。

2009-10-06

京都 山田松香木店

日曜日のお昼前、烏丸通りの大垣書店で本を何冊か買ったあと、京都御所の西隣にある山田松香木店を訪ねた。江戸寛政年間から続く200年を超える歴史を持つ香木の専門店だ。

清潔な店内にかすかな香りが漂っていて、ゆったりとした気分になる。

この会社の9代目である山田洋平君は、2008年春にWBSを修了したMBA。休日の突然の訪店だったにもかかわらず、2人のお嬢さんたちを連れてかけつけてくれた。経営者としてこれまでの伝統を守りつつ、50年先を見据えた新たなチャンレンジにも期待している。

今回はあまり時間がなかったけど、次回はゆっくり聞香でも体験したい。

2009-10-04

大覚寺観月会

10月3日は中秋の名月。京都嵐山にある大覚寺、大沢池の観月会に出かけた。

午後2時に京都駅到着。2008年3月に大学院を修了した鬼頭君と奥さんの真里奈さんが駅まで来てくれたので、隣接するホテルで再会。2人ともすこぶる元気。

夕方からは京福電鉄(通称、嵐電(あらでん)というらしい)で嵐山まで。そこから大覚寺へは地図を見ながら徒歩で。散策を兼ね、ちょうど良いくらいの距離。

やはり名所だけあってそれなりのにぎわいと人混みだった。既に舟席券はすべて売り切れだったが、大沢池周辺をのんびり歩きながら名月を観賞した。池面に移った満月が静かに揺れている。

池の周辺にはみたらし団子やたこ焼き、おでん、焼きそばなどの模擬店が。なぜか一番人気は、たこ焼き。べったら漬けを売っている店などもあって、月明かりに照らされ、全体的にほんわかした雰囲気だった。

2009-10-03

『松下で呆れ、アップルで仰天したこと』

竹内一正『松下で呆れ、アップルで仰天したこと』日本実業出版社、2003

昭和32年生まれのビジネスマンで、
松下電器産業とアップルコンピュータを経験した著者によって、極めて日本的な松下電産と、アメリカ的、というより、その中でもとりわけ自由で創造的な組織であるアップルが対比されている。社会人として松下で育った著者が、アップルという全くの異文化、別世界で出会った驚きや戸惑いの数々が読んでいて楽しい。

阪神タイガースファンとアップルファンの共通点には唸った。
阪神球団幹部は誰一人として、阪神が優勝するために何をすべきか、何が問題なのかを真剣に考えていない。それを日頃から考えているのは、阪神ファンだけだというのだ。そして、アップルはというと、その企業としての行く末を真剣に心配しているのは、アップル社の経営陣ではなく、アップルファンだけだという。まあ、そんなこともないだろうが、でもいかにもと思わせられる。これが、本物のブランド・ロイヤルティというものだ。

著者がアップルジャパンで働いている日本人を2軸で4分類してい
る。第1の軸は、アップルジャパンに入る前の企業が日本系企業が外資系か。第2の軸は、アップルでの仕事の営業かマーケティングかある。もっとも日本的なのが、元日本系企業出身で、現在営業部門につとめている人。仕事は国内での付き合いがほとんどのため、外資系といっても英語を使うことはほとんどなく、人間関係も対日本人である。その対抗が、もともと外資系で、現在マーケティング部門で働いている連中。外資系のドライな環境に慣れていて、本社との英語でのやりとりが求められる。外国で教育を受け、普通の日本人とは幾分精神構造が異なっている。

単純な分類ではあるが、
この4分類は僕が知る限りでも確かにしっかりと類型化できる。自分はというと、もともとは結構ベタな日本企業で社会人としての基本を叩き込まれた後、外資系企業のドライな世界をいくつか渡り歩いてきた。どちらの良さ、悪さも知っているつもりだが、最初が日本系企業でよかったとつくづく思うことがある。

2009-10-02

短時間「制」社員

台所で鍋を磨いていたら、後ろで「タンジカンセイシャイン」という言葉が聞こえた。テレビのニュース番組だ。

どこかで聞いた言葉。学生時代のことだからもう30年近く昔のことだが、僕も「タンジカンセイシャイン」だった。

勤務先は東京国際電話局(KDD)、今のKDDIである。夜8時から深夜0時まで、西新宿のKDDビル(当時)の中で国際電話のオペレータの仕事をやっていた。アルバイトみたいな勤務体系だけど、ちゃんとした正社員で強制的に組合にも入れられ、会社の健康保険証ももらっていた。

当時はまだ国際ダイヤル通話がそれほど一般的でなく、KDDのオペレータを経由しての指名通話が一般的だった。通話の相手先は世界各国だったけど、多かったのは米国と韓国と台湾あたりだった。3分間の基本通話料金が3600円という、今では信じられない値段だった。

KDDは一般の正社員に深夜勤務をさせるよりコスト安と判断したのか、大学生をトレーニングして社員として使っていた。その頃のKDDは、まだ国際電信電話株式会社法に則って運営されている半官半民の企業だった。

夜だけで、しかも毎日行かなくても良かったのは学生にとっては有り難かった。その当時の僕らは短時間制社員と呼ばれていた。昨年だったか、KDDIは交換手経由の国際通話サービスを完全に止めたので、こうしたかたちで働いている人はもういないんだろう。

先のテレビのビジネス番組の特集テーマは「新しい働き方」で、そこで紹介されていたのは短時間正社員だった。昔は「制」だったが、ここでは「正」だ。つまり、正社員に重きが置かれているわけで、この背景には短時間勤務の労働者、すなわちアルバイト、パート、非正規雇用という考えがある。
 
人の働き方(働かせられ方)から、その時代が見える。