昨日は「顧客関係性マネジメント論」の第2回目の授業。元アクセンチュア株式会社パートナーの杉井さんに「これからの企業に求められるCRM戦略」のテーマで、アクセンチュア流の顧客評価の考え方を中心に話をしてもらった。この講座は寄附講座として開講されていて、毎回各分野の専門家に来てもらい、CRMについてそれぞれ語ってもらうという趣向である。
杉井さんが説明された、企業から見た顧客の貢献度評価の方法は、とても合理的で分かりやすい手法だった。しかし一方で、収益貢献度の低い顧客グループを良くも悪くも排除することにつながるアプローチに、学生たちからは異論もいくつか出てきた。単純に収益という数値評価だけで顧客の扱いをドラスティックに変えてよいのだろうかという問題提起だ。
どちらの見方が完全に正しいというものではない。そもそも、状況適応的に個別の現実に即して適切な顧客との関わり合い方を実現するのがCRMであり、それについて考えるのがこの講座の目的でもある。これからますます面白くなりそうである。