2009年10月26日

本のカバーにカバーは必要か

日本人は本を大切にしすぎかもしれない。物を大切に扱うことには、もちろん賛成。でも、程度を考えた方がいい。

先日、ある書店でのこと。店内で探していた本を見つけ、それらを見つけレジへ。僕の前では30代の男性客が文庫本コミックを3冊購入しようとしていた。書店の女性が、彼にカバーは要りますかと尋ね、その男性客は「はい」と応えた。店員は、文庫版コミック3冊に丁寧に書店の名前が印刷されたカバーを取り付け、それらを紙袋に入れて渡した。

どこの書店でも行われていることだろうが、後ろからそれを眺めていてふと思った。なぜそれが必要なのかと。買った本を大切に扱いたいからか、それとも他人の目から隠すためか。レジ作業はそれだけ時間がかかり、他の客が待つことになる。

日本の本のほとんどは最初からカバーが付けられている。カバーが二重に付けられている本もある。それなのに、さらに書店がカバーを付ける。僕は書店でカバーを付けてもらったことがない。理由は単純。不要だし、手間をかけたくないから。それに、本についているカバーはそれ自体が鑑賞の対象になるものもあるのに、それを隠すことはない。多くの場合は、カバーはさっさと捨てて、なるべくすっきりさせる。

書店では、レジに客がいないとき、店員の方がカバーを折っている。それも、本のサイズに合わせていくつもの種類を。好きでやっている店員さんはいないだろう。

紙資源の無駄でもある。カバーが欲しいお客からは別途料金を取るといい。