法務省の有識者検討会が、売買春について売春側だけでなく買春側にも罰則を与えるべきだとの意見をとりまとめた。
罰則規程が当てはまる対象は「勧誘行為」であり、それは売春者を物色する目的での徘徊(つまり歩き回りか?)らしい。しかし「行為自体」には罰則はない。なんだ、それ?
こうした件が議論されたのは「売る側の勧誘行為が処罰される現行法に対して、不均衡を是正する必要がある」からだと。つまり、不公平だからそれを調整して条件を「合わせる」ことが目的らしい。なんだ、それ?
路上で(多くは)女性が売春目的で客を見つけるために立ちん坊していることが周囲の風紀を乱す迷惑行為と考える「良識人」から出た発想だ。中学校の風紀委員会かい。
政府がこうした法律の見直しに動いたきっかけは、性売春を目的に来日する外国人観光客が目立って増えてきたことを懸念するようになった面が強い。今や、歌舞伎町界隈での日本の少女による売春は世界的に(特にアジア方面で)知られるようになっているということなんだな。貧しくなるニッポン。
政府は、そうした国としての見た目の悪さを気にしてる。だから、お上は路上での売買春を迷惑行為だとして取り締まりを強化したい。
だがこれは、問題の本質から逸脱している。売買春のための「勧誘行為」を適法とするか違法とするかなど、どうでもいい。というか、路上で勧誘ができなければ、場が路上からスマホ上に移るだけ。それで周囲の人の目に見えなくなるが、消えた訳じゃない。
ここでの重要な問題のひとつは、ホストクラブなどで女性(多くは未成年だったりする)が多額の借金を背負わされて、その返済の為に強制的に性労働させられている現実なのである。これは周囲の風紀を乱す迷惑行為をなくすためとか、道徳的であるためとかではなく、もっと本質的な真に解決すべき人権に関する問題だ。
そうしたことが行われている構造を取り払おうとせず、表面上の性売買、しかも「勧誘行為を処罰」というところにしか頭が行ってないとしたら情けなさ過ぎる。
裏で糸を引き、女性を逃げられない状態に追い込んで性搾取している悪党らこそ、まずは集中的に処罰されなければならないはずだ。そこをちゃんとやって欲しい。



















