『銃・病原菌・鉄』で、著者のジャレド・ダイアモンドはとても興味深い論考を展開して見せた。
例えば、かつて同じような条件でスタートしたはずの人間が、今では一部の人種が圧倒的優位を誇っているのはなぜかーー。著者によれば、答えは地形や動植物相を含めた「環境」にあるという。
その進化生物学者である彼が、今日の新聞で「米国の強さとは何か」について語っていた。
今度発行される新著で「リーダー」について述べているのと絡め、歴史に残るリーダーがリーダーたり得た理由として「場所とタイミング」を指摘している。つまり、正しい場所に正しい時にいたかどうかということ。
そして、その延長線上で、なぜ米国にめざましい成功を収めた政治家、経済人、科学者らが集中してきたのかを問われ、以下の3つのポイントを挙げている。
1:野心と行動力、リスクテイクが報われるという楽観主義の存在
2:多くの危機を乗り越えた強固な民主主義と資本主義を身につけていること
3:階層がなく、若者や女性か活躍できる社会であること
翻って日本はどうか、米国のような成功者を生む国であることはできるのかどうかというと、かなり心許ない。
とりわけ1と3は絶望的だ。1が無理なのは日本の若い連中を見ていれば納得がいくだろう。とにかくリスクに敏感すぎる。つまり、リスクとは全力で避けるべきものと考えている。だが、リスクがないところには真のチャレンジも成功もない。
3であるが、政治家の集まりを見ても、経済人の集まりを見ても、年配者しかいない。しかもほとんどが男だ。そして、いうまでもなく日本人が圧倒的。
ダイバーシティなんて横文字が振り回されて久しいが、実態は遅遅として変わらない。
皇室はある意味で日本の縮図。皇紀何年とか言って、保守系政治家らは今も間違った歴史観をあからさまに口にするだけでなく、国会では意味薄弱な「男系男子」への妄信的執着が大勢を占めて、皇室典範について国民の総意とまるでかけ離れた決定がなされた。
おやじたちは階層にとどまることに人生をかけ、若者や女性を対等な存在として扱おうとはしない。
それでも大半の国民が真面目にコツコツやることでそこそこのところまで登り詰めたが、それも今後はもう無理。コツコツやるのはAIやロボットの方が圧倒的に得意で勝負にならないんだからさ。
あとはコバンザメ戦略で、米国に追従していくしかない。















