24日のパラリンピックの開会式は、オリンピックのそれより格段によかった。
オリンピックの開会式はといえば、とにかくまとまりがなく、何を伝えたいのか分からなかった。そのコンセプトは「United by Emotion」だったとか。意味がわからない。
担当プロデューサーいわく、「世界へ向けたメッセージで、あえて和訳はつくっていない」。確かに恥ずかしくて日本語にできないよね。
例えば、唐突に海老蔵の踊りがショーに挿入されていたが、違和感しかなかった。荒事の演目を上原ひろみのピアノに合わせて演じ、途中で見得を切ってみせていたが、外連味が過ぎていて自己撞着してることに気づいていない。
それに比べて、パラリンピックの開会式はよかったよ。テーマがシンプルで、統一感が保たれていて分かりやすかった。
昨日は14歳のスイマー、山田美幸さんが競泳で銀メダルを取った。彼女は生まれつき両腕がなく、足にも障害がある。
腕がないので、足だけで泳ぐ。その力強い、彼女だけの独特の泳ぎ方はとてもクリエイティブだ。
そして何にも増して、両腕がなく身長も小さい彼女がそもそもプールに入りたい、泳ぎたいと思い、それを続けてきたことに驚かされる。半端な勇気じゃできないもの。