注文していた本が入荷したと連絡があり、自転車で駅前のくまざわ書店へ。
ネット書店は便利だが、急がない本はできるだけ街の本屋で買うことにしている。
店のカウンターで本を受け取ったあと、いつものように書内をぐるりと回ってめぼしそうな本や雑誌をあたる。
入口近くの島には売れ筋の本がうまく並べられている。書店の中でも、おそらく売上が一番高いはずのこの売場には最新の注意を払って商品が陳列されているのが分かる。
平積みされたなかの一冊に、上野千鶴子『在宅ひとり死のススメ』(文藝春秋)があった。20万部突破とカバーに書いてある。そんなに売れている本はどんな本か、と手に取ろうとしたが、腕を引っ込めた。
だって、この著者、まだ生きてる・・・。
実際に<在宅ひとり死>をした経験から、「みなさん、やっぱ、在宅ひとり死はいいですよ!」って語ってるのなら興味あるけど。
それじゃあ落語だよな。
自分が知りもしないこと、それも人の生き死にに関わるような大切で、しかも個別性の高いことを「これが正しい」ともっともらしく説教されても困る。