2021年10月30日

衰退途上国 ニッポン

テレビの報道番組で、経済学者の野口悠紀雄さんが日本はもう先進国ではなく、衰退途上国だと語っていた。僕自身、10年前の3・11以来ずっと感じていたことだ。各種のデータもそのことを示している。

たとえば経済成長率、平均給与の伸び率、株価、国の競争力、科学技術分野の研究業績、ジェンダーギャップ指数など、日本の相対的位置づけは明らかに低迷を続けている。

日本は1975年の第1回からG7会議の加盟国だが、いずれG7のメンバーから外されても不思議ではない。主要先進国から衰退途上国へポジションが変わったのだから。

もともと英語もできず、原稿がなければスピーチすらできないこの国の首相がG7の会合に参加しても存在感などなかった。いてもいなくても同じだったから、他国の代表は日本がそこから消えても誰も気にしないだろう。

明日、衆議院議員総選挙が行われるが、どうやってもコップの中の嵐だ。20年後のこの国の姿を描いてみせる政治家がいない。