ホルムズ海峡紛争の影響を受け、ナフサ不足からカルビーがポテトチップスなど自社製品のパッケージの印刷を白黒に変更すると発表したのが5月12日だった。
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実際にパッケージを変更した商品を出荷し始めたのが5月22日の週。北海道内のコンビニから順次、それらの商品が店頭に並び始めた。
小売店は当然、在庫があるうちは現行品を販売するので、実際に都内の小売店で白黒印刷されたパッケージのカルビー製品が商品棚に並んだのは6月中旬だった。
下記は新聞に掲載されてたカルビー・ポテトチップスの売上推移のグラフである。6月下旬に話題性と物珍しさでポーンと売り上げが急上昇。その後、急降下している。
これはいわば予想通りなのだが、一方で日本経済新聞は「カルビー 白黒ポテチの誤算」という見出しを掲げた記事を掲載した。
マーケティングのマの字も知らない、あきらかな見当違いである。
また、この売上動向をもって、リピート販売につながっていないからとカルビーに対して批判的なコメントをしている(知ったかぶりの)マーケティング専門家がいるが、これもお門違いだ。
マーケティングで一時の熱狂をFadと呼ぶが、これは謂わば突風(Gust)を狙ったマーケティング戦術である。
ナフサ不足で不本意な(本来やるべきでない)モノクロ・パッケージへの変更をやらざるを得ないなら、それでせめて話題を盛り上げて売上を作る、という考えである。
そして、その背景には社会が自社の政策を理解してくれる理由(今回の場合は原油供給の逼迫)があること、そして時間が経てば根本の問題は解決されるとの読みがあった。
黙ってモノクロにパッケージを変更したのでは、顧客が該当商品をただ「みすぼらしくなった」と感じるだけで100%マイナス。それを逆手にとって、カルビーは堂々と事前にアナウンスしたわけだ。
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| カルビーは各商品でしっかり追加分の売上を手にしている |
さらに、鈴木なんとかという、水木さんが描くところの子泣き爺 (こなきじじい)のような顔をした農林水産大臣からの「ナフサは足りている!」アピールの「応援」も加わり、話題性はさらに高まった。
カルビー、Good job!


