2021年10月28日

夜のコンビニカウンターで。

自宅のすぐ近くに大手コンビニチェーンの店があって、重宝している。

今日は、大学からの帰宅途中にビールを買いに立ち寄った。時間は夜の11時を過ぎていた。お客さんは僕の他には若いカップルがひと組だけ。アイスクリームのケースをのぞいている。

僕が精算カウンターに行くと、奥で揚げ物を作っていたA達君が出てきた。「いらっしゃいませ」「こんばんは」といつものように挨拶をかわす。

支払いをしながら「朝9時まで?」、と以前彼から聞いたことのある仕事明けの時間を尋ねると、「はい ・・・ 実は今日はお昼からずっとなんです」

「えっ! 何時間の勤務になるの?」と訊ねたら、下を向いて指を折って数え始め「20時間です」とこちらを向いた。

「ずっと一人で?」、「はい、ワンオペです」と彼。午後1時から働き始め、翌朝の9時まで一人でコンビニのすべての業務を行うという。

その間、代わりのスタッフはいないから、食事も落ち着いてとれない。トイレもゆっくりすますことはできない。お客さんがいないときは体を休ませるようにしていると言ったけど、横になって眠ることはできないはずだ。

とにかく人手が足りないらしい。彼はアルバイトなのだが、端で見ていても真面目でよく働くから店主から都合良くシフトを頼られてしまうのかもしれない。

「大丈夫ですよ、もう慣れてますから。37時間働いたこともありますから」と話してくれた。

そうやってまで働く彼には彼の事情があるのかもしれないと思いつつも、コンビニエンス(便利)ストアってもうここまで営業しなくてもいいと思わないでいられない気持になった。そもそも労働基準法に違反している。

ある時期まで、夜間にそのコンビニに行くとオーナーらしき50代後半の男性が店番をしていたが、最近は見なくなった。 何かあったのかもしれないし、ただ疲れただけなのかもしれない。

どちらにしても、もうコンビニの24時間営業もA達君も限界にきている。なんとかならないものか。