2022年8月29日

紙で読むか、デジタルで読むか

教育の現場では、生徒1人に1台のデジタル端末が導入されつつあるらしい。そして教科書は、まずは英語を皮切りに紙のものからデジタル教科書に移行していくとか。

広島大学などの研究チームが、今回デジタルと紙でどちらが読解力が発揮できるかの調査を小学生を対象に行った。https://www.saga-s.co.jp/articles/-/908299

結果は学年によって異なったものがでた。調査の精度がどの程度のものか分からないのでなんとも言えないが、今回、小学生を対象に紙とデジタルの読解力の差を初めて調べたというのにはちょっと驚いた。

というのも、教科書をデジタルに移行していくことを文科省は決定しているにもかかわらず、こうした基本的な効果検証に係る調査すら行っていなかったから。

では紙の教科書をデジタル教科書へという方針の根拠は何だったのか? 教科書が重そうで子供たちがかわいそうだから? デジタル版だと印刷や製本コストがかからないから? 紙を使わないことで地球環境保全を推し進めるため? 

教科書というのはもっとも重要な教材なんだから、教育上の効果がどうなるかくらいの事前調査をしてから紙かデジタルかの議論をしなくちゃいけない。文科省らしく、ここでも理屈が抜けている。日本の子供たちの教育を真剣には考えてなんかいないんだろうな。

教科書は何度も何度も繰り返し読むもの(だったと思う)。何がどこに書いてあったかは、その書かれている(印刷されている)場所で覚えていたりする。しかもマーカーで線を引いたり書き込みをしたり。デジタルでもできるが、紙の方が簡単。

子供たちの教科書はまだ紙の教科書を基準にした方がいいと思っているのだが、自分が活字を読むとなるとデジタルも手放せなくなっている。

kindleは、旅先で読書をする際には欠かせないツールだ。本を何冊もバッグに入れて行くとそれなりに重いが、kindleなら何冊入っていようが重さに関係なし。それと、湯船に浸かりながら本を読むときはキンドルじゃないと。お風呂で紙の本を読むこともあるけど、その時は濡れないようにとか、指先が湯船につからないようにとか、気を遣うので疲れてしまう。

またiPadは画面拡大できるので、地図やガイドブックは紙のものより便利。もちろんデジタルだと検索できたり、辞書で言葉の意味をすぐに引けたりするメリットもある。

紙とデジタル、うまく使い分けていくしかない。