大型のハリケーン、サンディが米国の東海岸を直撃する予定だ。報道ではSuper Stormと表現されているほどの超大型で、ゆっくりとした速度のハリケーンだ。強風と高波の被害が予想されている。
今回のこのハリケーン、最初に知ったのは金曜日の午後のこと。ブルックリンの知り合いのスタジオからの帰りに地下鉄に入った時だ。すでに、日曜の夕方からニューヨークの地下鉄が運行中止になるという貼り紙がしてあった。
まだNYではその気配もなかった時から、そうした準備が進んでいたわけである。2005年に米国内に大きな被害をもたらしたハリケーン・カトリーナからの教訓があるのだろう。沿岸エリアを中心に高波の影響を受けそうな地域の人々には避難命令が出されている。
今日の午後7時には地下鉄、バス、鉄道などの交通が順次運行を止めた。もちろんフライトはすべてキャンセルされた。明日は学校は休校、病院は急患を除いて患者を受け入れないとしている。人の流れが急減し、街は静かなものだ。マンハッタン内にあるコロンビア大学、ニューヨーク大学は早くからすべての授業を休講するとの知らせを出した。
今日、停電に備えてロウソクを近くの雑貨屋に買いに行った。普段は閑散としている店内で今日は下の写真のように長い列ができていた。
ロウソクの入った袋をぶら下げたまま、近くの食品スーパーを覗きに行ったら、そこも普段とはまったく違う様相だった。通路を通ることすら難しいほどの混雑だった。僕もせっかくなので牛乳と果物を少し買って列に並んだが、レジを通るまで30分以上かかった。
クイーンズに住む友人からの今朝の電話では、その地区のスーパーマーケットでは水、パン、牛乳、オレンジジュースの棚が空っぽになっていたと聞いたのだが、マンハッタンはそうでもないみたいだ。それらのどの商品もまだ棚に、十分とはいえないまでも残っている。徒歩での生活圏に多数の店舗があるマンハッタン地区と、そうではないクイーンズ地区の違いだろう。