ホスピタリティのベテランである。どんな感じでスタジオに現れるか、実は密かに注目していたのだが、扉を開けて入って来た時の溢れるような笑顔がすばらしい。
いつもにこやかな高野さん。けれど、子どもの頃は今で云う引きこもり少年だったとか。ひょんな事からホテルの世界に飛び込み、アメリカのホテルをいくつか渡り歩く中で広い世界を知り、尊敬できる多くの人と出会い、自らを変えていった。
その若々しさと溌剌とした姿に、最近いささかくたびれてきた己を振り返り、少し反省。
どんなに愚鈍な相手であっても、頭を白紙にして聞いてもらえるものなら、この上なく難しい問題を説明することはできる。しかし、どんなに聡明な相手であっても、その相手の頭の中に、すでに一片の疑問もなく事を知り尽くしているという固定観念が宿ってきた場合、この上なく素朴な事柄すら伝えることはできない口述試験では、こうすればもっと良くなるよ、というのがわれわれ審査する側の質問の通常の意図なのだが、どうも相手の留学生はそうは思ってくれなかったらしい。せっかくの自分の研究にケチをつけられたと感じたのか、あるいは "defense"という言葉から何が何でも「防衛」しなければいけないと信じていたのか。
会場の出口近くで飛び出てきた「お化け」 |
おかしいよ。ターゲットがこうだからとか世の中がこうだからとか、神の視座からのように、なんだかんだ言うんだけど、ちょっと引いてみたら、すげえ滑稽な感じがする。プレゼン(ここでは表現テクニック)が上手くて企画が通ることはよくない・・・肝心なのは企画内容そのものなのだというのが彼が言いたいことだ。
だってプレゼンのうまいへたがあっちゃいけないと思わない? プレゼンのうまい人の表現が、効果がある表現ではないだろ? 新聞広告の15段の横に企画書は置けないんだから。
散歩途中のサスケ |
福島で保護された牝犬のマロン |
■ 彼らに連絡する前にファースト・リテイリングのサイト上に掲載されていた回収数のグラフ |
■ 連絡後、いつの間にか訂正された回収数のグラフ |
「単純な計算ミス」を責めるつもりはないが、外部から指摘があるまでこれほどの数値の大きな変動について疑問を抱かなかった同社の広報部門は鈍い。グラフを見れば誰でも「あれっ?」と感じるはず。
僕が連絡をした時は、こちらの身元や質問の意図を何度も何度もファースト・リテイリング側は聞いてきた。そして最後に、彼らは「計算ミスです」と素っ気なく返答した。それはこちらがもし報道機関だったら、もう少しまともな回答を寄こしたということだろう。
その後、彼らのサイトを確認したら、数字とグラフがいつの間にか変更されていた。
常識で考えると、「ご指摘ありがとうございました」の一言もあってしかるべきだと思うんだけれど、このダンマリの姿勢はどうなのかね。
同社のサイト上には、以前の表示(数字)が間違っていたという「訂正のお知らせ」などは一切ない。それは、自分たちにマズいことはさっさと書き換えて知らん顔すれば済むと考えているから。企業体質がよく出ている。印刷物と違ってネットは便利だねえ〜。
たまたま僕は、彼らが修正する前のグラフをスクリーンショットで保存していた。英語のサイトだけだけど、内容はもとの日本語サイトと同じだ。
こうした可能性があることすら想像しなかったファースト・リテイリング社担当者のお粗末さを笑う。フリースの製品はよくできてるんだけどね。