2014年8月9日

生命保険の原点にかえって

今朝の「木村達也 ビジネスの森」のゲストは、ライフネット生命保険株式会社の会長兼CEOの出口治明さん。


日本を代表する生保マンである出口さんから、生命保険について多彩な話を教えていただいた。

ネット専業の生保会社と伝統的な(外交員による販売の)生保会社の違いを、200円の自販機の缶ビールと居酒屋で飲む500円のビールの違いと表現する。ビールはビール、中身は同じ。だから原価もほぼ同じ。だけど、提供のされ方が違うから顧客が支払う金額は違う。「ビールを飲みたい、だけどお金はあまりない人たちは自動販売機でビールを買うでしょう」と。

出口さんは、ライフネット生命を若い子育て世代を応援するために作ったと明言する。日本では若い世代が一番お金を持っていなからだ。


その思想は、250年前にロンドンで初めて生命保険ができたのと同じ。その原点に返って、生命保険を考えて作った。日本でまったく新しい生命保険会社ができたのは、なんと74年ぶり。国の膨大な規制をクリアして創業した苦労が想像される。


米国では生命保険は銀行の窓口での販売が一般的。欧州は代理店経由での販売。だから、ネット専業の生命保険会社は、ライフネット生命が世界で最初である。自動車保険や火災保険といった契約単位が1年、2年という短期の商品にくらべて生命保険は10年とかあるいは終身保険のようにスパンがはるかに長いため、その経営基盤を確実するのに時間がかかるためである。

まさにパイオニアである。その心意気を応援したい。 

今朝の一曲に選んだのは、CCRのプラウド・メアリー。