2012年5月18日

All inclusive はジャマイカから(ジャマイカ /6)

ジャマイカのリゾート・ホテルの多くは、all inclusive(何もかもすべて込み)という料金制度を採用している。食事代やバーでの飲み代、さまざまなアトラクションへの参加費、税金やチップまでタダ、いやタダではなくあらかじめ決められた料金に含まれているのである。地中海クラブなども採用しているこうしたやり方は、ここジャマイカが発祥の地である。

そのアイデアのきっかけが何かは知らないのだが、客側からすれば追加料金がかからないのでスッキリ明瞭会計というメリットはある。ホテル側にとっては、面倒な会計が一切必要ない。これは大きい。人やシステムにかかる事務コストが最小限ですむ。客が追加的に支払う必要があるのは、電話料金とワインをボトルで注文した時くらいである。

ただ、こうしたオール・インクルーシブのビジネスのやり方に批判もある。環境へ負荷が高くなるという主張である。「食い放題、飲み放題」だから、余計に食物資源が消費、あるいは浪費されるということだろうか。でもそうだとすると、日本のホテルでも流行りの「ブッフェ式」の食事の提供の仕方と同じかなとも思ってしまうが。