2011年6月4日

自転車は車だ

電気自動車の進歩が急速に進んでいる。化石エネルギーに頼らず、二酸化炭素も排出しないことから時代の要請と言える。ただ、そのエネルギーとなる電気は、太陽光などの自然エネルギーでまかなう仕組みはまだできていない。

エコの点で自転車に今以上の視線が集まるのは必至だ。しかも環境問題だけでなく、個人の健康やライフスタイルの観点からもその方向性は間違いない。コストや扱いやすさも魅力だ。

しかし、いまは自転車に乗るということが多くの人にとって「歩行」の代替となっていて、そのため自転車が歩道を平気で走り、車道の右側を走り、横断歩道を斜めに突っ切る。夜間の無灯火は自分が大丈夫だからというだけのワガママな理由あるいは怠慢であり、取り締まるべき対象だ。

数年前、英国のオックスフォードに住んでいた時、 街中で多くの自転車を見た。大学街ということで若者が多いせいもあるが、日本でいうママチャリはほとんどなく、スピードの出るスポーツバイクが多かった。ヘルメットをかぶり、乗り手は反射シートが貼られたジャケットを身につけ、かなりの速度で走る。その位置づけは車なのだ。

都心でも近距離移動に優れた点が多い自転車がもっと注目されていい。と同時に、そのためのレーンの設置やルールの早急な整備が必要だ。