日本経済研究センターの研究員の調査で、日本株の長期リターンは過大に計算されていたことがわかった。
この調査レポート(JCER Discussion Paper No. 130)では、過去の長期収益率としてこれまで日本証券経済研究所が集計・公表してきたものは計算過程に課題があったことが指摘されている。配当込み東証株価指数(TOPIX)を使って計算し直すと、過去58年間の投資収益率は従来推計を2.8%下回る9.1%にとどまり、1986年以降に投資を始めた場合、株の購入年が2002年、03年、09年だった場合を除いて、配当を含めても元本割れになっていることが明らかになった。
つまり、ほとんどみんな損してたということだ。一般投資家はなおさらのことだろう。株式投資は短期的な値動きの変動は大きくても、銘柄を分散し長期に保有すれば資産形成につながりやすいと言われている。 しかしそれは、「売り手」側にとっての都合のよい「神話」だったわけだ。