2023年5月29日

都職員を全員、非正規職員にしてみたらいい

都営地下鉄は、その名の通り、東京都が運営する地下鉄である。その半分以上の駅で「偽装請負」という法令違反が行われていた。

それらの駅では都の職員と派遣社員が働いている。関係者以外はそんなことは知らないはずだ。なぜなら、派遣職員も都職員と同じ制服を着用し、同じ業務内容に携わっているから。

だが、働く条件は異なる。都職員の年収は30歳モデルで約440万円、40歳モデルで約550万円だ。一方、派遣で働く人たちはというと、ある男性(年齢は示されていない)の年収は350万円で、昇給はなし。退職金もなしという。

同一労働同一賃金など、どく吹く風だ。

偽装労働は労働者派遣法でも職業安定法でも禁じられている。違法性はもちろん、倫理的にも許されるものではない。東京都は何をやっているんだろう。

だが、この国ではつくづくこうした問題の解決は難しい。解決の方法としてシンプルで効果的な案がある。それは、「都職員を全員、非正規職員にすること」。それしかないだろう。

そうすれば、自分ごとになる。何とかしなけりゃと思う。