ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長が、動画と文書で創業者・ジャニー喜多川による性加害問題について謝罪した。今ごろになってやっと、という感じだ。
なぜきちんとした記者会見を開かないのか、という声が上がるのは当然だが、その1分少々の動画内のコメントで引っ掛かったのは、彼女の「被害を訴えられている方々に対して、深く深くお詫び申しあげます」という言葉の選び方だ。
社長の彼女が謝罪すべきなのは「被害を訴えている人たち」でなく、「すべての被害者」ではないのか。当時のことを表立って「訴えている」のは性被害を受けた(当時の)少年たちのごく一部に過ぎないはずだ。
だが彼女の姿勢は、週刊文春や英BBCなどのメディアに当時の被害を語った被害者には謝罪を言うが、それ以外は知らないよ、と聞こえる。
表に出てこない少年たちをないものと考えることで事件を矮小化しようとしている。
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