2025-10-24

銀行が「その他」を使いたがる理由

三井住友銀行から「貸金庫借用に関する申告書」という文書が郵便で届く。

申告する相手先は株式会社三井住友銀行となっており、利用者が「やりません」という誓いを立てるものだ。(自社へ返信させる手紙を「三井住友銀行宛」でなく「三井住友銀行御中」とする感覚は不思議だ)


三井住友銀行から返信を求められている、貸金庫利用についての申請書


大手銀行で、社員が何年にもわたって複数の銀行支店の貸金庫から客の金品を盗んでいたことが発覚した。そこで現金などを預けさせないようにするという対応なのだろうが、銀行内で社員教育を始めとして、どのような具体的な再発防止策をとることにしているかについては、送付されてきた文書に何も記載がない。

不祥事が起きたのは、利用する客のせいと考えているのだろうか。 

利用者の署名を求めるその申請書の遵守事項1には、「・・・現金や、その他不正利用防止の観点からリスクが高いものは格納しません」という文言があったので、「その他」とは何を指しているのか銀行に問い合わせてみた。

すると銀行側の回答は「現時点では外貨と違法薬物」だという。だが、外貨は現金のひとつではないのか。また、違法薬物は遵守事項3に該当するので、すでに包括されている。

彼らの文書に書かれている「その他」とは何なのか再度訊ねたら「今後、当行がリスクが高いと考えるものがあるかもしれませんので」との回答。

おいおい、ちょっと待てよ。それが何なのかを示さないまま、あらかじめ客に「やりません」と申告だけさせ、その具体的な内容はあとで自分たちが決定するという建て付けにしているのはオカシイだろ。

よくもまあそんな利用者無視のやり方ができるもんだ。