電通が、明日からラジオCMの制作費を半額にするというサービスを始める。ChatGPTをベースにしたAIに、過去のラジオCMのコピーを一万件ほど学習させることで広告コピーを書かせる。
すでにオフィスの中で、AIが会議や打合せの議事録をまとめたり、プレゼン資料をつくったり、企画案を練ったりしている時代、そのうち広告会社のクリエーターの9割は世の中から消えていくと思っていたら、やはりその通りになってきた。
それにしても、コピーをAIに書かせるというだけで制作費が一気に半額になるとは、どういうことだ。もともと制作費をどれだけ上乗せして広告主に請求していたのか、ということになる。
いずれコピーだけでなく、ナレーションもAIが、広告にかぶせるBGM制作もAIが、SE(効果音)もAIが、そして編集やダビングもすべてAIがやってくれるはず。ラジオCMはテレビCMと違い、基本的にロケなど必要ないのでAI向きなのだ。
となれば、広告会社にCM制作を発注する必要などなくなる。それなりのスキルとセンスがある社員がいれば、広告主が社内でささっとつくれる。
今回の新サービスには、それが分かってて一刻も早く手を打たなければという代理店側の思わくが見える。