2022年11月4日

日本製コロナワクチンは、どこへ行った?

海外出張が入りそうなので、出入国に関してのワクチン接種関連のその国における規制を調べている。

ずいぶんと緩和されてきたようで、出国前72時間以内の検査証明の提出は求められておらず、以下の新型コロナワクチンの接種証明書があれば大丈夫とある。

1:ファイザー(Pfizer)/コミナティ(Comirnaty)筋注 (復星医薬(フォースン・ファーマ)/ビオンテック社製も同一とされ有効)

2:モデルナ(Moderna)/スパイクバックス(Spikevax)筋注

3:ノババックス(Novavax)/ヌバキソビッド(Nuvaxovid)筋注 (「コボバックス(COVOVAX)」も同一とされ有効)

4:アストラゼネカ(AstraZeneca)/バキスゼブリア(Vaxzevria)筋注 (「コビシールド(Covishield)」も同一とされ有効)

5:ヤンセン(Janssen)/ジェコビデン(JCOVDEN)筋注

6:バーラト・バイオテック(Bharat Biotech)/COVAXIN

ファイザー社製とモデルナ社製は、われわれ日本人にもお馴染みだが、それ以外にも4つ(上記の3〜6)がその国の大使館サイト上では挙げられていた。3〜6は、それぞれ米国、英国、ベルギー、インドの製薬企業だ。

最近ではまったく話題に上らなくなったが、日本の製薬会社が研究している新型コロナワクチンはどうなっているのだろうとふと思い、調べてみた。

厚労省のサイトにわが国の「ワクチン開発と見通し」が掲載されている。それによると、モデルナ社製、ノババックス社製、アストラゼネカ社製はそれぞれ日本企業が委託製造を行っているが、日本の製薬会社独自のワクチンはまだ開発されていない。

国内の製薬会社によるワクチン開発支援のために投入した国の予算は、これまでに約2,000億円。だがまだ成果は出ていない。

記載内容は、2022年10月27日現在     


これは、製薬会社の研究開発能力が欠けているのか、研究補助費の投入が足りないのか、分配方法が不適切なのか、承認プロセスに問題があるのか、はたして何が問題なんだろう? これだけの資金と時間をかけて成果が出ていないのは、日本の国力の衰退の典型例のひとつだ。

日本政府が、新型コロナワクチンを購入するため海外の製薬会社の支払った金額は、これまでで2兆4千億円にのぼる。