2021年5月1日

この時期のオリンピックを「スポーツの祭典」だなんて誰が言えるか

鹿児島で実施された五輪の聖火リレーの現場で、新型コロナウイルス感染者が6名でた。

なぜこんなことを今も続けているんだろう。聖火リレーがなぜ必要なのか分からない。

オリンピックはスポーツ競技のためのもの。聖火リレーがあろうとなかろうと、出場する選手たちの競技上のパフォーマンスには何も関係ないはず。 あるのはオリンピックといえば聖火、で、聖火と言えば聖火リレーという固定観念。

加えて言えば、スポーツの競技会なのに、なぜ3時間もの開会式が必要なのか。

佐々木宏という、森元総理大臣の友人が務めている大手広告代理店の人物がその演出責任者に選ばれ、タレントの渡辺直美をブタにして面白がるという演出プランが内部からバラされた。その発想は、表現することで禄を食んでいる人間としての品性に欠けている。 

https://www.theguardian.com/sport/2021/mar/18/tokyo-olympics-ceremonies-chief-hiroshi-sasaki-sexism

そんな演出プランを考えることがスポーツ競技と何の関係があるのか。テレビ中継のためだけの単なる浅薄なショーだ。

そういえばその人物は、サントリーの缶コーヒーのCMでトミー・リー・ジョーンズを耳の尖った宇宙人に仕立てたり、トヨタのCMではジャン・レノをドラえもんにし、ソフトバンクモバイルでは北大路欣也さんに犬の吹き替えをさせるなどしている。

視聴者が面白がってくれるからと、有名俳優の顔をスポンサーの札束でひっぱたたいて「俺が動かしてる」と悦に入っているんだろう。そのメンタリティーが渡辺直美をブタに変えるという下卑た演出プランに結びついている。

五輪に話を戻せば、いまの時期に日本中を走る聖火リレーなど即刻止めてもらいたい。そして、開会式もクサい演出やショー的要素は一切無用。巨額の放映権料が入ることになっているテレビ中継にしか関心のないIOCと同じ轍を踏むことはない。

そしてそもそも、五輪は来年の秋にでも持ち越すことだ。