誰もが知る日本の大企業の経営者(とその出身者)は、政策決定者でもあり得るのか。答えはノーだ。
「経団連会長、コロナ対応の罰則容認 「強制力しかるべき」」というタイトルの記事が目に入った。この会長さん、勘違いしている。これをウェブに掲載した新聞社の編集者もまた同様。
経団連の中西宏明会長は12日、オンラインによる記者会見で、新型コロナウイルス感染拡大の中で、営業時間の短縮要請に応じない店の名前の公表などの罰則を政府が検討していることについて、「強制力は持たせるという議論はしかるべきだ」と述べ、罰則導入を容認する考えを示した。
中西氏は感染が拡大している中で、「今の感染者数や病院の状況を考慮すれば、企業が(社員の)7割を出社させないことだけでなく、個人でもさまざまな感染対策が必要だ」と指摘。現時点では感染防止を優先させるべきだと訴えた。
また、今回の緊急事態宣言で「経済的に影響を受けるのは午後8時に営業をやめなくてはならない飲食店で、これらの店舗に対する補償はきっちりやっていくべきだ」とし、補償が罰則導入の前提だとした。
また、経団連は同日開催した会長・副会長会議で、春闘方針である経営労働政策特別委員会(経労委)報告を決定。中西氏はコロナの影響で「個別の労使交渉での賃上げは難しい」としながらも、「日本の所得水準が低いことが問題で、(ここ数年の)賃上げのモメンタム(勢い)は重要だ」と方向性を説明した。
これは産経新聞のサイトから。
日立製作所の会長を務めた経団連の現会長が市中の飲食店の閉店時間設定について講釈している。なぜ? また、補償はきっちりやるべきとご託宣を述べてる一方で、自分がいるのはあくまで外野。
それなりの社会的立場の者が補償について言及するなら、自らがその責任の一端でも負うのかと思いきや、立場は完全な評論家だ。
自分たちは自ら努力することなく、負担もすることなく、講釈だけ述べている。普通、こんなしょうもない談話、ニュース記事にならないはずだが。