2025-08-03

上條恒彦さん

人の心をふるわせる声というものがあり、僕にとってのそうした声の持ち主の一人が先日なくなった上條恒彦さんだった。

彼は歌手からスタートし、舞台の役者やテレビの俳優としても活躍した。スタジオジブリの劇場用アニメなどで声優もつとめていた。

初めて聴いた彼の歌は『出発(たびだち)の歌』(1971年)で、だがそのレコード(17センチのドーナツ盤)はどこかにやってしまったらしく探してみたけど見つからない。 

『木枯し紋次郎』の主題歌『だれかが風の中で』(1972年)が見つかり、ひさしぶりにレコードプレーヤーに載せてみた。この歌唱もスバらしい。

上條の歌唱はもちろんのこと、和田夏十が書いた歌詞もまたいい。あの時代の空気の一つを見事にすくい取っている。