ピーター・ブルックがパリでなくなった。
オックスフォード大の学生だった17歳で演出家としてデビュー、20歳でRSC(ロイヤル・シェークスピア・カンパニー)の演出家に。22歳でロイヤル・オペラハウスの制作主任に抜擢されたという、英国出身の天才演出家だ。
昔、銀座セゾン劇場で観た「マハーバーラタ」の昂奮を思い出す。
手元にある彼の『秘密は何もない』(早川)は、僕の愛読書のひとつ。クリエイティブであるということはどういうことか、クリエイティブなものを創造するということはどういうことか、深く考えさせてくれる本だ。
彼は「秘密は何もない」というが、僕には秘密だらけだ。