2013年11月5日

人を活かす会社、とは

日本経済新聞社が行った「人を活かす会社」についてのアンケート調査の結果(総合ランキングなど)が掲載されていた。

そうしたランキングの妥当性は別として、以下のような記述には首をひねってしまった。
「人を活かす会社」とはどんな会社か。大手企業で働く人を対象にした「ビジネスパーソン調査」では、働く社員から見た「人を活かす」企業の条件を聞いた。その結果、労働時間の実態に関心が高いことが分かった。最も重視しているのが「休暇の取りやすさ」(48%)で、2位も「労働時間の適正さ」(42.4%)だった。
休暇が取りやすいかどうかということと、人を活かしているかどうかの関係が僕にはしっくりこない。労働時間の適正さに至っては、不適正であればそれを問題視し、正すように働きかけるべきだろう。あるいはそんなところは辞めるか。人を活かしているかどうか以前の基本的要件だ。つまり、休みの取りやすさや労働時間の適正さは、衛生要因であって動機づけ要因とはならないはずだけど。被験者であるここでの「大手企業で働く人」の意識が低いことに驚かされたのは、僕だけか。

ところで、記事の冒頭で「調査は上場かつ連結従業員1000人以上の企業とそれらに準ずる有力企業436社が対象」としていながら、記事の終わりに添えられている「調査の方法」では「有力企業の計1553社を対象に、・・・・回答企業は436社だった」となっている。紛らわしい記述である。