2013年10月30日

Summarizing Kotler

東京国際フォーラムでコトラーの講演があった。演題は、Marketing and Innovation: The Winning Combinationというもの。彼が2011年に発行した本(実際は共著者がほとんど書いている)、Winning at Innovation のなかからの話で始まった。いろんな企業のマーケティングの実例や逸話を盛り込んでの講演はとても上手だけど、話の中身はほとんどがこれまでの本の中で紹介されていること。全体的には、さしずめ Summarizing Kotler といった内容だった。

ところで、今回の講演は日立製作所が主催した「日立イノベーションフォーラム2013」の中のひとつのプログラム。今回は、コトラーのほか、スティーグリッツ、そして元世銀副総裁の西水美恵子さんの講演を聴いた。彼女の講演パートでは60分の講演のあと、30分強の質疑応答が行われた。

そもそもフォーラムの意味はというと「公開討論会」。しかし、今回のものだけではなく企業が行う「フォーラム」のほとんどはフォーラムにはなっていない。スピーカーが現れ、壇上で話をし、司会者が彼(女)にありがとうございましたと言ってそれで即終わり。主催者はフォーラムとは何かがまったく分かっていない。

その中で、今回、西水さんが会場からの質問に楽しみながら積極的に答えていた姿がとても好印象だった。