2026-04-05

映画「金子文子 何が私をこうさせたか」

今日は朝から雨。花見でもないので、午前中は近くの京都市シネマに行く。ここはセレクションがユニーク。大手興行会社が運営する劇場ではかからない作品も見せてくれる。

選んだのは「金子文子 何が私をこうさせたか」。彼女は1903年に生まれたが、親が出生届を出さず、壮絶な虐待を受けて育つ。虚無主義者、無政府主義者として生き、23歳で獄中で縊死する。

 

彼女が死んでちょうど100年。100年前の日本でこうした女性が生き、闘い、抗い、死んでいった。投獄されたのは冤罪だった。天皇や天皇制を批判したことで「官」から目をつけられぶち込まれたわけだ。

映画は、彼女が残した手記にある短歌をもとに脚本が書かれ制作された。映画の中でそれらのいくつかが紹介されるが、すばらしい。見事である。

彼女は短歌以外にも膨大な量の書き物を残したが、当時の官憲がそれらが世の中に出ることを怖れて短歌を除いて処分してしまった。

この時期、他にも才気溢れる反骨の女性たちが国家権力によって殺されている。菅野スガが1911年に29歳で死刑に、伊藤野枝は1923年、28歳の時に特高によって虐殺された。