2023年11月1日

目的はどうであれ、外国へ出た方がいい

IMFの推定で、2023年度の日本の名目GDPはドイツに抜かれ世界第4位になるらしい。その背景としてドルに対する円通貨の下落が指摘されているが、そもそも日本の名目GDPは前年比で0.2%マイナスなのに対してドイツは8.4%のプラスだ。本質的なところで成長力に差がありすぎる。

1968年にGDPで日本がドイツを抜いてGDP世界第2位になってから55年である。

現在の日本の人口が1億2400万人なのに対して、ドイツのそれは8300万人。日本のおよそ3分の2である。人口一人当たりのGDPではずっと前に日本は抜かれていた。人口減少と共にGrossでもPer capitaでも日本は低迷を続ける事になりそうだ。

それに関連して気になるのが、日本人にとって海外への渡航が一気に難しくなってきていることだ。航空運賃はもとより、宿泊や滞在費が以前に比べて目玉が飛び出るほど高騰している。

「安い」日本がその背景にある。だから逆に海外からの渡航者数を押し上げている。例えば中国人留学生にとって、日本は留学先としてとてもコスパがいい。

これから日本人が欧米に留学するのは経済的にタイヘン。よほどのお金持ちか、しっかり奨学金でも獲得しなければ無理になってきている。

そして、徐々にだろうけど増えていくのが海外で仕事を求める若者たち。日本で会社員やるよりよほど稼げるから。

「出稼ぎ」なんて呼ばれて、社会からはなんだかちょっとうら寂しい感じを持たれているようだけど、それはそれで彼らの生き方だし、閉塞感いっぱいのこの国にいるよりよっぽど楽しい人生が過ごせるだろう。そうやってでも日本の若者は海外へ行った方がいい。