2014年5月2日

酔っぱらいとエイリアン

昨夜、レイトショーで観た「The World's End」は、予想外の映画だった。まったく予備知識をもたず、中年のお男たちが登場するノスタルジー&コメディー映画くらいに思って出かけたところ、映画は途中で妙なSFチックな展開に。監督も役者たちも知らなかったので、そうした展開は想像すらしなかった。

この映画、高校時代の悪友たちが当時育った町で再会し、高校卒業時になしえなかった町内の12のパブをすべて飲み倒すというストーリーが縦糸としてある。その最後の目的地(パブ)の名前がThe World's End。これ、アーサー王伝説で、アーサー王たちがサクソン人を相手に戦ったとされる12の戦いをモチーフにしている。

現代のネットワーク社会や画一化された企業サービス(典型例としてスターバックスがしつこく取り上げられている)への批判を横糸として織り込みながら、酔っぱらいたちがエイリアンたちを粉砕するというスラップスティックである。

下敷きにしているアーサー王伝説にしろ、インターネットやスターバックスに代表されるアメリカ型の経済モデルへの辛口の批評にしろ、いかにも英国の映画らしい。

http://wn.com/the_world%27s_end