2012年9月10日

困った「グローバル化対応」

今日の新聞に「小4以下も英語必修検討 文科省 グローバル化に対応」という記事が掲載されていた。

その背景として、文部科学省は「昨年度から小学5・6年生で必修化したところだが、社会のグローバル化に対応してより早い段階から発音などの慣れ、コミュニケーション能力を高める必要があると判断した」としている。

彼らが言っているところの「グローバル化」とは何なのだろう。また、ここで言っている「コミュニケーション能力」は何を指しているのか・・・。

英語が分かることをグローバル化、あるいはそれへの対応と考えているとしたら勘違いだし、また英語で挨拶や簡単な自己紹介ができたとしても(小学生にそれ以上何を期待する?)コミュニケーション能力とは無縁だ。正確な知識を増やし、さまざまな体験を積み、それらをもとに自ら考え、他人への共感力を高めることからしか本当のコミュニケーション能力は育たない。

自ら勉強したいという子どもは別として、必修科目としての英語など小学生には不要である。それより、子どもたちの間からいじめをどうやってなくしていくかについて、教師と子どもがもっと時間を割いて一緒に考えた方がいいんじゃないだろうか。