60丁目のコロンバス・サークルにあるJazz at Lincoln Center内のRose Theaterでトゥーツ・シールマンスのコンサートがあった。「Toots Thielemans: Celebrating 90 Years」のタイトル通り、彼の90歳を祝う意味も込めたイベントだ。
歳のせいかさすがに勢いはなくなりフルトーンでは吹かなくなってしまったけど、それでもいい音色を聞かせてくれた。それに、彼くらいになるともうハーモニカの演奏が上手いとか下手とかではなく、僕たちが聞きたいのはトゥーツおじさんならではの独特の叙情性なのだ。
『真夜中のカウボーイ』や『シンデレラ・リバティ』といった60年代末から70年代のアメリカ映画で彼のハーモニカを知った。それからずいぶん長い年月が過ぎたが、ここニューヨークで初めて彼の生演奏を聴くことができた。感慨、深し。
ゲストの一人としてピアノのハービー・ハンコックが登場。その彼ももう71歳!