2021年2月6日

いいと思ったら、コメントを書こう

マサチューセッツ工科大学が、300万人が拡散したツイッターの投稿を対象にその拡散速度を分析したところ、根拠が明確なニュースに比べて、そうではない、つまりフェイクニュースはなんと6倍のスピードで拡散していたことが分かった。

6倍という拡散速度の違いは想像以上に大きい。アメリカで、なぜトランプ前大統領が4年間にわたってあれだけ多大な影響力を及ぼすことができたがわかる。われわれは、どのようにすればそうした負の影響力を抑えることができるのか。

まずは、正しい(根拠ある)情報がきちんと広く伝達されるようにすること、そして受け手側がフェイクを信用しないようにすること、あるいはフェイクニュースだと分かっていながら拡散するようなことをしないこと。

一番難しいのは、フェイクニュースをついそう信じてしまうのを押しとどめること。人は、自分がそうではないかと思っていること、あるいはそう信じたい内容の意見があると、つい反射的に賛同し支持してしまいがちだ。 

そうした確証バイアスに影響されないようにするためには、普段から正確な情報を得ていることと、フェイクニュースに接したとき、それを冷静に理解しようとできるかどうかにかかっている。

そのためには、安易にリツイートボタンやいいねボタンを押すことを止めることだ。代わりに、本当にいいと思ったならコメントとして書くようにすれば、条件反射的な反応から意識的な思考に戻れる。

面倒と思われるかも知れないが、そうした理性的な反応を返そうとするほんの一呼吸の時間が、冷静な理解と判断の助けになる。