2025-02-27

羨ましい仕事

世の中にこんなに愉しい仕事があるだろうか。

世界中を回りながら、各地の猫とふれあい、それらのニャンの映像を収めて番組にするという「岩合光昭の世界ネコ歩き」である。

番組に登場するのは動物カメラマンの岩合氏と各地の猫たち。それと、そうした猫らに関係する現地の人たち。

猫に演技をさせようとしても無理なわけで、番組に登場するのはまったくのところ自由で勝手気ままな猫たちである。ところが、そのニャンたちと彼は猫語で挨拶を交わし、ご機嫌を伺いながらカメラを向けると、猫たちは彼の意のままに動いてくれる(ように見える)。

いやまったく、どうして猫の動きを読んでそっちの方にカメラを向けることができるのか、いつも不思議に思っている。 

そして被写体として登場する猫たちを見ていると、猫はそこにいる人間たちの鏡だと感じる。別の言い方をすれば、その土地を映しているともいえる。不思議なものである。

撮影に際してはロケハンなどは綿密にやるのだろうけど、当然ながら予定通りの撮影などはあり得ず、現地ではその場その場での即興の動きを捉えていくのだろう。経験と直感の勝負だ。

苦労もあろうと思うが、そうした苦労ができるのが心底うらやましい。

NHKの番組サイトから