学会のため、今回はシンガポール経由でマレーシアに行くことに。シンガポールまでは日本航空で、そこからシンガポール航空に乗り継ぐ予定だ。
シンガポールの空港でターミナル間の移動をする必要があり、荷物も含めてそのままスルーで行けるのかどうか確認しておこうとシンガポール航空に電話したら、おそらく問題ないが、最初のチェックインがJALなのでそちらに確認してくれと言われた。
なるほどと思い、連絡した。こうした問合せは日々よくある類のものだと思うのだが、電話にでた予約スタッフは即答ができず、繰り返し「少々お待ちください」とこちらを待たせたあと、「先ほどのベッサツでの乗り継ぎの件ですが・・・」と話し始めた。
ベッサツ? 話を聞いているうちに、他の航空会社のチケットのことを言っているのだと分かった。別冊のことらしい。
昔の航空券は、複写用のカーボン用紙が何枚も挟まれた複数枚綴りの小さな冊子のようだった。それを指して、自社便でない別のチケットということで<別冊>とこの航空会社は言っているのかと。だが、そんな航空券を使っていたのは、ずいぶん昔のこと。
顧客からの一般的な質問にも答えられない、たぶんまだ新人の社員が、別冊などという社内あるいは業界のジャーゴン(符牒)を客に対して当たり前のように使うとは、何だかやっていることがちぐはぐ。
それも含め、客の顔も姿も見えないと顧客への対応がこんなにもぞんざいで、かつ気を抜いた応対になるという見本だったナ。近年のサービスのすがたを象徴している。