斎藤元彦氏が兵庫県知事に再選したとき、兵庫県庁の職員は県民からずいぶん嫌われているんだろうということは容易に察しがついた。
県職員への不信や反感が、斎藤支援に向かった。つまり斎藤への投票のベースにあったのは、敵(県庁職員)の敵(斎藤)は味方、というシンプルな感覚であり、兵庫県の有権者にとって政策論争がどうだなんて、ほとんど関心がなかったと推測せざるを得ない。そして、それが彼らの民意だった。
と思ってたら、PR会社の女社長が出てきた。突然の登場だ。これで世間がまた騒ぎ始めた。斎藤は「彼女はボランティアだった」なんて白々しいこと言っているようだが、辻褄が合っていない。
斎藤の主張は「公職選挙法違反となるような事実はないと認識している」だ。知事選の前に県職員に対して行った所業の是非を問われた際に彼が使った論法とおなじだ。
PR会社の女社長Oはサイトの内容を削除したり加工して問題がなかったようにつくろいながら、姿はまったく見せない。コミュニケーションに関わる仕事をしているにもかかわらずだ。
いまは斎藤陣営から様々な懐柔策を持ち込まれているのだろう。SNSへの書き込み内容を嘘だったと証言する代わりに、「ほとぼりが冷めたら県からの仕事をしっかり用意するからさ」とか。で、O社長は、その路線にのった発言を持って姿を見せるような気がする。あとは、警察と検察がそれにどう対応するかだ。
いつまで続くのか、斎藤劇場。公僕の親玉としてちゃんと仕事しなきゃだめなんじゃないのかね。
それにしても、このところあちこちでこうした「斎藤的なるもの」が跋扈しているのが気になる。