公益社団法人青年海外協力協会という、青年海外協力隊の経験者たちが加盟している団体がある。そこから機関誌に掲載するインタビューを申し込まれた。喜んで応じた。
グローバル人材について聞かれ、自分なりに疑問に思っていることや、言葉の定義の曖昧さ、こうした言葉が勝手に一人歩きしている背景などについて話をさせてもらった。
僕なりの問題提起として少し話させてもらったのは、「グローバル人」と「グローバル人材」の違い。当たり前だけど、このふたつは違う。ポイントは、人材として存在しているか、そうではないか。人材であるための必要条件は、専門的な能力があること。それがあって初めて、形容詞のグローバルが付加される。
主従で言えば、人材が主でグローバルは従である。だがなぜか、こうした当たり前のことがよく忘れられている。グローバル=英語ができる、と矮小化され、グローバルであることで人材であると勘違いされている。