徒歩5分ほどのところにあるホテルの前からバスに乗れば、羽田空港まで直通で40分。海外路線を扱う第3ターミナルへは空港内をバスが少しぐるぐる回るので時間がかかるが、それでもプラス15分くらい。いずれにせよ自宅を出て1時間もあればたどり着ける。
その利便性から成田空港はほとんど利用しなくなって久しい。そんな羽田空港だが、そこから離陸するフライトの飛行ルートをいつも不思議に思っていた。
飛行機が関東周辺から抜け出すにあたって妙なかたちで旋回していたり、急上昇したり、それは上空の気流などの関係かと思っていたのだけど、実はそうではなかった。
在日米軍の特権的地位を定めた「日米地位協定」によって、米軍横田基地が管制する空域は、日本の飛行機は立ち入ることができないことになっているからだ。
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米軍が航空管制を行っているエリア |
そのため、われわれが乗る飛行機もそのエリアを避けて飛ぶ。日本の空なのに。日本という国の主権は日本国にあるはずなのに、おかしな話だ。
「日本人ファースト」を主張する政治家たちは、難民申請者や日本で学ぶ留学生たち、海外からの旅行者を目の敵にする前に、この不平等な協定をなぜ問題視しないのか。
飛行エリアだけじゃない。日本に駐留する米軍兵士の数は6万人、その家族(扶養者)が3.5万人、合計約10万人に日本国内でかずかずの特権が与えられている。こうした、誰が見ても明らかな「アメリカ人ファースト」が日本国内でまかり通っている。
政治家が知らないはずがない(知らなかったら勉強してくれ)。
これは一つの例。何とかしてみろよ、参政党。
ちなみに、羽田から飛び立ったJL123便が御巣鷹山に墜落してから今日で40年。