自民党の政治資金パーティーによる裏金作りがいまだ完全解明されないまま、蓋をされつつある。
そうしたなか、自民党に対して2,000万円以上の献金を行った34の企業と団体に対して今後の献金の意思や目的についてアンケートがなされた。それらの企業・団体は、2022年度の政治資金収支報告書をもとに抽出された。
献金した額が最も多かったのは、住友化学とトヨタ自動車の5,000万円。それらは、業界団体からのものとは別に、個別企業として献金した額である。キヤノン4,000万円、日産自動車3,700万円、日立3,500万円、野村3,500万円と続く。
興味深いのは、三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、丸紅、住友商事の各社は、すべて2,800万円で献金額がまったく同額であること。三菱商事はそれについて問われ「他社についてコメントする立場にはない」と回答したが、偶然に商社5社が同額になったわけはなかろう。
同額の献金額と言えば、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほのメガバンク3社も同様で、完全な横並びだった。
献金の目的についての問いに対しては、多くが「社会貢献の一環」と答えている。
笑えるが、それにしてもそんな木で鼻をくくったような台詞で株主は黙っていると思うのだろうか。 見返りが期待できるから金を渡しているのだろう。ステークホルダーに対しての説明責任を果たしていない。
政治献金は合法とされているが、その分、企業はちゃんと話をしなけりゃダメなんじゃないのか。そうしないから、やっぱり何か裏があるに違いないと勘ぐられるのである。