2024年4月12日

非力な顧客窓口を持つ企業の行く末は

急な用で帰省する必要があり、国内便のフライトを予約。搭乗前日にANAから「チェックインのご案内」というメールがきたが、メールに記された搭乗用情報のターミナル番号の欄がブランクになっている。

羽田は、第3ターミナルが国際線。だから第1ターミナルか第2ターミナルなんだろうが、国内線のフライトは普段めったに使わないのではっきり覚えていない。

問合せ先のカードデスクに問い合わせてターミナルは確認できたが、なぜターミナル番号がメールに不記載だったのかは不明だという。 「システム上、あるいは人為的ミスです」と説明するが、それ以外の原因があるのか。不記載の理由が分かったら教えてくれるように言って電話を切った。

それから一週間たつが何も連絡がない。一週間たっても原因の究明ができていないとしたら、企業として失格。あるいは放置しているとしたら、それもまたサービス業として問題だろう。

電話をしている際に、相手が自分の社内についてほとんど分かっていないことが気になった。システム部門に連絡して確認します、と言ったが、それが具体的にANA内のどういった部署なのか、所管がどこなのか、誰に話を持っていけば良いのかなど、何も分かっていない感じだった。

これは多くの日本企業がそうであるように、外からの問合せを受ける顧客窓口部門が組織内でほとんどといっていいほど力がないことと関係している。窓口を外部のコールセンターに外部委託しているところはいうまでもなく、今回のように社内にそうした部門をおいているところでもそうだ。

本来は、顧客とのもっとも重要なタッチ・ポイントであるカスタマーサービス部門が、利益を生まないと理由からかないがしろにされているケースだ。

しかし残念ながら、そのツケはやがて間違いなく売上と利益のマイナスとして返ってくる。

 

(追記 4月26日)
2週間たって、ANA国内線担当と名乗る人から以下のようなメールが届いた

いつもANAをご利用いただきましてありがとうございます。
また、この度は過日よりお問い合わせいただいております件につきまして 
関連部署への確認(調査)に時間を要し
回答が遅くなりましたことを深くお詫び申し上げます。 

お問い合わせについて、担当部門からの回答では
ご依頼いただいた「24時間前通知メール」にて
お知らせするメールでターミナル番号の記載が「-」と
表記される件は、弊社のメールの本来の仕様となります。

そのため、エラーのメール内容ではございませんことを
ご報告申し上げます。

しかしながら、弊社便をご利用いただくにあたりまして
ご不審の念をおかけいたしましたこと、恐縮でございます。
にわかに信じがたい返答内容。ターミナル番号を記載しないのであれば、フライト日時や便名、ルートなどと合わせて、なぜターミナル番号といった項目を表示しているのか。意味をなしていないだけでなく、顧客を愚弄している。