2015年5月30日

ビジネスの対象としての自治体を考える

今朝の「木村達也 ビジネスの森」(NACK5)は、『地方自治体に営業に行こう』の著者、古田智子さんにゲストに来ていただいた。


彼女は、建設コンサルティングの会社での営業経験などから、地方自治体が抱えている種々の仕事に通暁し、一方で民間企業とはその仕組みが異なることからある種ブラックボックスになっていた地方自治体対象のビジネスの存在の大きさに気付いた。

その目の付け所は秀逸である。彼女の本で知ったのは、地方自治体がカバーする幅広い領域にわたって民間企業が予算を獲得し、仕事を担っているということ。それは道路工事や学校建設などの箱物づくりではなく、多くのサービスが民間企業へ委託されているといった事実。

ただ残念なことには、そうした情報はあまりスムーズに自治体から民間企業には流れていないようだ。彼女の話を聞いていて思ったのは、決して公平性に欠けているというのではないが、これまでの役所ならではの習わしにとらわれ、相手の立場に立っているとは言い難い情報の伝達のあり方だ。

だからこそ、そうした点に彼女のようなコンサルタントの存在意義が光る。自治体が事業を行う予算は、まぎれもなく我々の血税である。それを有効に、かつ効率的に使ってもらうために、行政と民間の間ではさらに適切なマッチングが必要とされている。


今朝の一曲は、ヴァネッサ・ウィリアムスの Save the Best for Last 。