2015年5月17日

『コトラーの戦略的マーケティング』

今朝の日経新聞「リーダーの本棚」の欄で松本晃さん(カルビー会長兼CEO)が座右の書、愛読書など10冊の書籍を紹介されていた。

企業が新しいことを始める場合に行う設備投資。個人にとってのそれは学ぶことで、その一番効率的な方法が読書だという記事中の彼の話に納得。


松本さんの座右の書は、堺屋太一『組織の盛衰』と同『風邪と炎と 第4部』。

愛読書は8冊があげられていて、経営書のトップに拙訳の『コトラーの戦略的マーケティング』が紹介されている。

「経営書では、『コトラーの戦略的マーケティング』は本当によくできている。コトラーさんは、これ1冊で十分です。5回読めば、マーケティングの本質がほとんどわかる」と書いていただいた。

いま日本で最も注目されている実力派経営者が太鼓判を押してくれたのだから、これは確かだろう。

この本の原著のタイトルは、Kotler on Marketing。そこで訳書は『コトラーの戦略的マーケティング』という名にした。そうしたら、その後日本で出されるコトラーさんの本は、どれもこれも(もとの書名にKotlerとなくても)真似て「コトラーの・・・」と彼の名前が冠に付けられるようになった。

松本さんとは、僕がこの本を訳した2000年にお会いしたのが最初だ。彼が当時社長を務めていたジョンソン・エンド・ジョンソンで取締役会メンバーにマーケティングについて話をする機会があり、それを契機に同社のマーケティング組織強化のお手伝いをずいぶん長いことやったことなど思い出した。