高校の授業料無償化に関してさまざまな意見が出されているが、この政策は日本の教育をどう変えるかという発想ではなく、選挙目的の「政治化」にすぎないことをわれわれはまず念頭においておかなきゃいけない。
私立高校の授業料無償化について日本経済新聞社が経済学者47人に意見を求めたところ、7割が反対意見を示した。理由は、その政策により私立高校側に授業料を上乗せするインセンティブが働き、それを全国民が負担しなくてはならなくなるから。
経済学的に考えれば、まさにその通り。残り3割の経済学者がそのように考えなかったのがとても不思議である。
「エノミクスパネル」と題したこの意見集約・公表のやり方は、なかなかおもしろい。与えられた問いに対して、経済学者が5段階(強くそう思うー全くそう思わない)で回答するだけでなく、加えてその回答の自信度を5段階で示しているところだ。
それぞれの回答の違いを読み比べることは、非常に参考になる。
ただ、5段階の1(全くそう思わない) あるいは5(強くそう思う)の回答者でありながら、自信度が2とか3なのはなんか情けなくはないかとも思うが。
https://vdata.nikkei.com/economics-panel/education-policy/highschool-tuition-free/2/