最新のグローバル・ブランド・ランキングによると、その上位20位にある日本企業はトヨタ一社(6位)である。かつては日本の銀行や通信会社、電機メーカーなどが上位に並んでいたが、今ではまるで様変わりし、見る影もなくなった。
そのトヨタの行く末を危ぶませるデータが公表された。今年前半(1月〜6月)の自動車輸出台数で、中国が日本を抜き初めて世界首位になったのである。
彼らの主な輸出先はヨーロッパ。徐々にヨーロッパ大陸で中国車が拡がりを見せている。特にEVは、極端なはなし、モーターとバッテリーとソフトウェアがあれば生産できるから、その面では中国はお手のものだ。EVの台頭に合わせてデザインも磨いてきている。
このままいくと輸出台数だけでなく、企業ブランドのプレゼンスでもトヨタは中国の自動車メーカー、例えばBYD(比亜迪)などの後塵を拝するようになるかもしれない。そうしたとき、一体この国には世界に太刀打ちできるものとして何が残るのだろうかと、一抹の不安を覚える。