2020年12月28日

分・散・参・拝

濃厚接触、外出自粛、分散参拝、、、どれも今の社会に根付いた格言かスローガンのように聞こえる。

こうした歯切れの良い言葉で語られると、なんだか世の中の常識であって国民は従わなきゃならないような雰囲気になってくる。すでに以前から一般的な標語かのような定着感があるから不思議だ。

乾坤一擲、鬼畜米英、挙国一致、臥薪嘗胆。先の大戦中に国民を鼓舞し、ある方向へ導くために意識的に用いられたこうした4文字熟語を日本人は愛した。

4文字熟語には、日本人が周りと気持を一つにしたいというセンチメントを呼び起こす何か不思議なチカラがあるように思う。言葉のリズム感とイデオロギーを4つの表意文字で表したスタイルに、日本人はしびれるのかもしれない。

そういえば、あえてそうした4文字熟語ばかり集めて歌詞にした、山平和彦が唄う「放送禁止歌」というユニークな70年代フォークがあったのを思い出した。今はYouTubeで普通に聴けるあの唄が、どうしてテレビやラジオで放送禁止だったのだろう。