2020年12月17日

やっぱり芸術とうんちは違うんじゃないのか

今朝の新聞紙上でインタビューを受けていたネット証券会社社長のM本某が、「芸術はうんちみたいなもの。排泄しないと不健康だし、人間らしさが凝縮されている」と語っていた。

そうか? 芸術家が日々創造しているのはうんちなのか。画家も彫刻家も音楽家もうんちに生きているというのか。こんな失礼な話はないだろう。

うんちはご飯さえ食べてれば勝手に(自然に)でる。そこには何の葛藤もない。ネズミだってミミズだってうんちをする。

排泄しないと本当に不健康かどうか知らないが、そうした発想自体が不健康である。

(うんちには)人間らしさが凝縮されてるんだって? 知ってた? じゃあ、あなたのうんちにはあなたらしさがどう凝縮されているのか話してごらん。

アーティストが、自分が生み出したものという意味で自らの作品をうんちということはあるかもしれない。だけど、数字(金)のことしか考えてなく、芸術家と違って人のこころを動かすものなど何もクリエイトしてない人が利いたふうな口を叩くのはどうなんだろう。

彼の会社には、これ見よがしに(たぶんね)若手の現代美術家の作品が飾られているらしい。もしうんちがすきなら、ぜひピエロ・マンゾーニの「芸術家の糞」でも一緒に飾るといいよ。