2020年2月6日

増刷の連絡から思ったこと

ダイヤモンド社の編集者から『コトラーの戦略的マーケティング』が増刷になると連絡をもらった。

2000年に出版された本だから、もう20年である。今回で25刷目になるという。ビジネス書でこのように息長く店頭で購入されているのは、珍しいかもしれない。

この本は原題が Kotler on Marketing だったので、『コトラーの戦略的マーケティング』というタイトルにした覚えがある。

その後、本書にあやかったのか、コトラーが書いた本の翻訳はほとんどすべて「コトラーの」という枕詞がつくようになった。検索してざっと数えただけでも、書籍だけで15冊以上。Kotler on Marketing のように元の書名タイトルにコトラーが付いているわけではない。

ちなみに、それらの多くはコトラーが中心となって書かれた本でもない。付け足しのように序文だけコトラーで、にもかかわらず、出版社の売らんかな精神で彼の名を書籍タイトルに付けたものが多々ある。

コトラーは1931年生まれなので、今年89歳。少なくともこの10年ほどは、彼の弟と息子が中心の家族経営会社、コトラー・マーケティング・グループが彼を商品としてブランド化し、稼げるうちに稼ごうとビジネスしている感じがする。

 ま、それもひとつのマーケティングではあるんだけどね。