2012年1月14日

あえてできない方を選ぶ

それまで自分ができなかったことができるようになるのは、それが何にしろ嬉しいものである。語学やスポーツ、楽器演奏などの習い事をする喜びはそこにある。でもそれなりに年を取ってくると、すべてがそうとは限らない。

先日、あるホテルで昼食をとったときのこと。メニューはバイキングのみ。料理はすばらしい。各国の料理がそろい、前菜からメイン、デザートまで手のかかった品が用意されていた。しかし、人が一度の食事で食べられるのは大した量ではない。ずらりと並べられても、大半は味わうことはできず見て楽しむしかない。だからバイキングは本当は嫌いなのだ。

それにも増して困った(?)ことは、私は2本のスプーンが上手く使えない。サラダなど、大皿から取り分ける時に使う大ぶりの2本のことだ。他の客を見ていると、器用にスプーンの柄の部分を指に絡ませてまるで2本の箸で挟むかのように料理を自分の皿に運ぶ人がいて感心する。僕はといえば、そうした芸当は最初から諦めていて、両手に持ったスプーンで左右から挟み撃ちにするか、おとなしく1本のスプーンで何度もすくい取るしかない。

そうした自分を少しばかり情けなく思いつつも、なぜかそうしたことを上手にできるようになりたいとは思わないのだ。むしろ、できない方がいい、と思う。自分でも理由は分からないけど、あえてできない方を選ぶ。こうしたことって、他にもありそう・・・。