メキシコ人画家らしい、自由奔放なイマジネーションと神秘性を感じさせる作品や彼女が生前好きだった創作に影響を与えたであろう遺物が数多く展示されている。
庭には、どこから集めたのか分からない、名前など表示のない民間信仰のオブジェがいくつも置かれていた。
左の像は、まるでスターウォーズのヨーダのようだ |
僕をカモろうとしたカサブランカ空港の女たち |
座席についた後、汗を拭きつつ、動き出した飛行機のなかでさっきのことを考えてしまった。
結局、手元のモロッコ通貨は使われることなく、両替もされず、そのまままたポケットに戻って来た。こんなことなら奴らにくれてやってもよかったかなと思いつつも、こうした相手を舐めた真似を許すと他の旅行客もやられることになると考え「これでよい」と自分を納得させた。
モロッコよさらば、である。
ターバンを巻いたおじさんが吹く笛でコブラが鎌首をもたげるという古典的な大道芸や、民族楽器の演奏に合わせて民族衣装を着た、顔を半分くらい隠した娘がただ踊りまくるという(はっきり言って芸のない)芸が多いなか、僕が気に入ったのは、ただ子犬2匹と鷹とハツカネズミを客に見せているだけという下のおじさん。動物たちに何をさせるというわけでなく、ただ時折子犬にミルクを飲ませてやるだけという平和な「見せ物」である。
早朝、ホテルから散歩に出かけ、そのモスクの敷地を散策していたら、建物のなかからそこで働いているらしき3人組が現れて手招きをする。どうも中を見せてやるからこっちへ来い、と言っているらしい。
その中の一人がガイドよろしく、僕をモスク内に先導していく。そして、次々に場所を指定しては、そこに僕を立たせ、どんどん写真を撮る。手慣れたものだ。
そして最後に、指先でお札を数える仕草をしてみせ、金をせびる。別れ際には、口にチャックを引く仕草して、ニヤリとウインクしてみせた。