報告される能登半島地震による死者の数が日に日に増えている。国や自治体、自衛隊などの力によって全力の復旧がなされているのだろうが、なかなか進んでいないようだ。今後の天候も気になる。
避難所の様子もメディアを通じて断片的ではあるが流れてくる。水や食料、生活物資が徐々に行き渡りはじめた一方で深刻なのが避難所のトイレ問題だ。住む家を失った人たちが身を寄せる場所は地域の避難所しかないわけだが、トイレが足りない。
災害用トイレの数が足りず、また使い方がよく分からない人がいたらしい。仮設トイレが運びこまれ設置が進んでいるが、まだ数は十分ではない。また避難場所になっている学校などでは断水でトイレが使えないところも多いという。
人は食べて出すことで生きている。災害があったとき、多くの人が心配するのが排泄のことだろう。それがうまく行かなければ健康を害することになるし、ストレスも増す。その場の衛生状態を確保することも難しくなる。
国はこの数年、デジタル・トランスフォーメーションとか、なんとかトランスフォーメーションという言葉を振りかざして日本のあるべき姿を描こうとしているが、それよりまずはトイレだ。人間、満足に糞もできず、DXでもなかろう。